

掲載日:2011年08月18日 試乗インプレ・レビュー
100m走のランナーがスタートダッシュする瞬間をイメージした「マスフォワードフォルム」がデザインコンセプト。優れたウインドプロテクションを実現するハーフカウルとスクリーン、そこにビルトインされたヘッドライトも含めてすべて専用設計だ。
FZ1 より後退したハンドルバーはやや高めでリラックスしたポジション。スクリーンは小ぶりだがプロテクション効果はまずまず。カウルマウントのバックミラーはブレも少なく見やすい。
コックピットはアナログ式タコメーターと液晶パネルの組み合わせ。デジタルメーターにはスピード、水温、燃料、外気温、時計、燃費、オドメーター・ツイントリップメーターなどを表示。 イモビライザー機能を装備する。
前後長を短く後端部を絞り込んだデザインの燃料タンクは17リットルの容量を確保しながらもニーグリップのしやすさ、足着き性の良さを追求。一見、FZ1 と似ているが実は専用タイプとなっている。
シートはスポーティな前後セパレートタイプ。デザインは FZ1 と似ているがこちらも専用タイプで、より快適性を重視した肉厚と足着き性を高める絞りを強調した形状となっている。シート高は同じ 815mm だ。
リアシートはセンター部分が盛り上がったタイプで肉厚も FZ1 よりアップしている感じ。左右に装備された樹脂製のグラブバーも専用設計。かなりしっかりした作りでホールド感もいい。
メインキーで開閉できるリアシートの下には車載工具がセットされる。コンパクトなレインウェア程度なら収納できそうだ。
コンパクトにまとめられたリアビュー。スリムなウインカーはライセンスプレートホルダーにマウントされ、スポーツ走行にも対応。
軽量なアルミ合金製5本スポークホイールを採用。フロントブレーキはφ310mmフローティングダブルディスクに制動時に変形の少ないワンピースタイプの4ピストンキャリパーを装備。2対の対向ピストンに4枚のパッドを組み合わせ、リニアかつ安定した制動力を実現。
2004年式 YZF-R1 由来の FZ1 のエンジンをベースに新設計された水冷4ストローク直列4気筒 DOHC4バルブエンジンを搭載。ストロークはそのままボアを9mm小径化することで排気量を 779cc にサイズダウンするとともに、シリンダーヘッドを4バルブ化し、カムプロファイルを最適化。クランク形状も見直され、幅広いトルク感とスムーズな吹け上がりを実現。6速ミッションも専用レシオを採用。
リアサスペンションはプログレッシブ効果を発揮するリンク式モノショックで、スプリングレートとダンパー特性が FAZER8 専用に見直されている。プリロードアジャスターは調整が容易なカム式を採用。
リアサスペンションのリンク部。2本ショックや直付けのカンチレバー式モノサスペンションなどには出せないプログレッシブ効果を発揮できるのがリンク式のメリットであり、スポーツモデルでは常識的な装備になっている。
ステップバーはゴムパッド付きのスチール製で、アルミ製ステップホルダーにマウントされる。ヒールプレートは専用にデザインされたタイプで質感も高い。チェンジペダルはスチール製。
スイングアームは FZ1 同様、優れた剛性バランスとデザイン的クオリティを両立させた CF アルミダイキャスト製。629mmのロングタイプにより、優れた路面追従性と安定したトラクション性能を実現する。
流麗な曲線を描くアルミ製ステーにマウントされるタンデムステップは質感もなかなかのもの。ステーは荷掛けフックも兼ねるなど使い勝手もいい。
サイレンサーは精悍な艶消しブラックタイプ。φ35mmエキパイ4本の集合部にハニカム型3元触媒を装備。O2センサーからの情報を元に最適空燃費のフィードバックを行うことでユーロ3をクリアするクリーン排気を実現している。
リアブレーキは専用のφ267mmシングルディスクとピンスライド式シングルピストンキャリパーの組み合わせ。ホイールも180サイズタイヤに対応した専用タイプに変更されている。
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