

掲載日:2010年11月18日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
新開発 DOHC ボクサーを搭載したスポーツマシン
レーサースペックの装備に限定色が追加
2008年12月8日に予約注文が開始された HP2 Sport (ベーシック・カラー)は、HP2 Enduro および HP2 Megamoto に次ぐ第3のハイ・パフォーマンス・ボクサーだ。それにアルピン・ホワイトを基調とし、インディゴブルー・メタリック、および HP2 専用のレッドカラーでよりスポーティなルックスを与えられたのが、HP2 Sport Limited Edition である。2010年5月10日より全国40台限定で販売開始された。
HP2 Sport は R 1200 S をベースとしつつ、軽量化と性能アップのためほとんどすべての部品が新規開発、もしくは大幅な改良が施されている。なにより DOHC シリンダー・ヘッドの採用は、ボクサー・エンジンの最高出力をより高い回転域で発生することを可能とし、「ついにここまで来たか」と、その後Rシリーズが DOHC 化されることを暗示させるものとなった。
ボクサーエンジンの究極を具現化した
ロードスポーツの特別限定バージョン
そもそも HP2 Sport はそのシリーズ名が示すとおり、全てが “ハイ・パフォーマンス” だ。それがスポーティな限定カラーを纏ったことで、さらに “スペシャル感” を増している。
まず車体に奢られている装備がスゴイ。フェアリングはカーボン・ファイバー強化プラスチック(CFP)製で空力特性を最適化した自立タイプ、シフトペダルには高速シフトアップを可能にするギアシフト・アシスタント、コックピットには 2D システムズ社製 GP 用多機能メーターパネル、専用の鍛造アルミホイール、ラジアルマウントされたブレンボ社製モノブロック・レーシングブレーキ、オーリンズ社製フルアジャスタブル・スポーツ・サスペンション、仕上げ処理が美しい鍛造アルミニウム削り出しのトップブリッジや調整式フットレストなど、通常はレーシング・マシンに採用される特殊なパーツや技術が惜しみなく投入されている。これはまさに夢のボクサー・マシンだ。ちなみにカラーリング以外で、限定モデルとベーシック・モデルに基本性能や装備品の違いは無い。
そして最も特徴的なのは、搭載されている新開発エンジンだ。BMW Motorrad 量産市販車としては史上初となる DOHC (ダブル・オーバーヘッド・カムシャフト)シリンダー・ヘッドを採用している。それに極めて軽量なロッカー・アームを介するバルブ駆動方式により、最高回転数は 9,500rpm を実現。4本のバルブを放射状に配置したことでコンパクト化された燃焼室からは、今までRシリーズに使用されていた2つ目のスパーク・プラグが不要となった。大排気量2気筒エンジンとしては驚異的な最高回転数と、大幅に拡張することなくツインカム化されたシリンダー・ヘッドの新型 DOHC ボクサー・エンジンは、最高出力 98kW(133ps)/8,750rpm、最大トルク 115Nm/6,000rpm を発生する。…この記事の続きをバージン・BMWで読む
価格(消費税込み) =
406万8,000円 (Limited Edition)
390万円 (通常モデル)
2010年5月10日より全国40台限定で販売開始された HP2 Sport Limited Edition。HP シリーズ第3弾の HP2 Sport (2008年12月)にスペシャルカラーを施した限定モデル。
■サイズ(空車時、ミラー含む) = 全長2,135×全幅750×全高1,163mm
■シート高(空車時) = 830mm
■車両重量(走行可能状態、燃料満タン時の90%) = 199kg
■エンジン = 空油冷4ストローク水平対向2気筒4バルブ
■総排気量 = 1,170cc
■クラッチ = 乾式単板
■ミッション = 6速
■最高出力 = 98kW(133ps)/8,750rpm
■最大トルク = 115Nm/6,000rpm
■駆動方式 = ドライブシャフト式
■Fタイヤサイズ = 120/70 ZR17
■Rタイヤサイズ = 190/55 ZR17
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