ヤマハ SR400(F.I. model)
ヤマハ SR400(F.I. model)

ヤマハ SR400(F.I. model) – 変わらぬ外観に進化した装備

掲載日:2010年02月04日 試乗インプレ・レビュー    

構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

ヤマハ SR400(F.I. model)の特徴

ヤマハ SR400(F.I. model)の画像

変わらないことが最大の特徴
そのための努力が随所に光る

スタイルを特徴として語れば、30年前のそれと同じことになってしまうのは理解していただけるだろう。不変のスタイルこそが、イコール SR なのだから。でも、そのスタイルを維持するための努力は特筆すべきもので、車両の撮影をしているときにふと気付いたのが、正面から見ると非常に微妙ではあるが、サイドカバーが膨らんでいる、とりわけ左側が。気になって外してみると、そこにあるはずのバッテリーが無く、代わりに頑丈そうな筒状タンクが設置されている。これはフューエルインジェクションの採用によって必要となった燃料ポンプで、一般的には燃料タンク内に納められているもの。しかし SR の場合は最大の美点とも言えるスリムなティアドロップ型のタンク形状が変わってしまうため、ここに持ってくるしかなかったのだ。それによってもともと収まっていた補機類の配置・形状を改めて見直すことになり、なんとかその美しいフォルムを崩さない努力を重ねた結果、拍子抜けするほど代わり映えのない「いつもの SR 」とすることが出来たわけだ。もともとスリムなスペースに必要なパーツを無理なく収めてあるので、この煮詰め作業には相当な苦労があったに違いない。先輩諸氏の苦労を現代の開発陣は改めて知ったのではないだろうか。

ヤマハ SR400(F.I. model)の画像

空冷単気筒エンジンを搭載し、オイルタンクをメインフレームに通すスレンダー・ボディもさることながら、まるで鏡面のような、クロームメッキ仕上げの前後スチール製フェンダーにもさらに磨きがかけられている(気がする)。新設計のエキゾーストラインの表面仕上げには新たにナノ膜コーティングが施されており、果たして赤錆がどれくらい抑えられるのか、気になるところ…。

アップライトなポジションに前後18インチの細身のタイヤ、身体と車体との接触面から伝わる振動に心地良い排気音…。結論として、「新生SR」に感じるのは「何もかもが SR らしい」ということ。エンジンそのものに変更は無く、新技術を以ってキャラクターの味付け幅に自由度が増し、開発陣はその中でこれまでの「SR らしさ」の落とし込みに没頭した結果として、ビッグシングル・エンジンの鼓動と快適な速度域をほぼパーフェクトに設定している。

ヤマハ SR400(F.I. model)の画像

先代のキャブ車がメーカー希望小売価格48万6150円だったところ、現行 SR は57万7500円と、10万円弱も高くなっている。かつて SR 人気の理由のひとつとして、安価で手に入れ易いカスタムベースという側面があったが、現行 SR にそれを求めるのは無理だ。もちろんメーカーもそれを分かっているはず。だからこそ、いままで以上に細部の仕上げを入念に行っているのだろう。現行 SR を見ると、無闇に社外パーツへ換装するのはもったいないから止めたほうが良い、と正直に思う。

これまでの SR を知るライダーには容認しがたい部分もあるだろうが、これからバイクに乗りたいと思う若者には、現行 SR は非常にとっつき易い存在だ。ヤマハは今出来る「バイクらしいバイク」を造り上げたに過ぎないのだ。

ヤマハ SR400(F.I. model)の詳細写真は次ページにて

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