

掲載日:2008年03月11日 試乗インプレ・レビュー
Breva750 EURO3は兄貴分のBreva1100同様、21世紀を迎えてから誕生した新世代モト・グッツィ。タンクからシートにかけてのデザインは同じBrevaモデルということもあり兄貴分に似ている。カタログ写真や実車を遠めに見ると、同じ車体に排気量違いのエンジンを搭載しているように見えてしまう。しかし実のところBreva750はBreva1100とはまったく別モノで、各部をよく見るとまったく違うつくりがなされているのである。まず、車体はBreva750の方が圧倒的にコンパクト。全長、全幅、全高といった数値ではほとんど変わらないが、シート高は790mmと国産の400ccクラスとほとんど変わらない数値だ。さらに182kgという乾燥重量は、現在日本に入ってきているモト・グッツィの中で最軽量。この400cc並の車体に、V35/50以来大きく変わることない空冷V型2気筒ユニットを搭載している。もちろん、伝統のユニットとは言うものの、EUの排出ガス基準EURO3をクリアすべくインジェクション化することで、現代の走りに通用する力強さと環境性能を備えている。
各部を見ていくと、細かな面でBreva1100との違いを発見できる。フロントブレーキは左側のみのシングルディスク。リヤサスは両持ちのスイングアームを2本のショックユニットで支えるコンベンショナルなタイプを採用している。またマフラーは左右のシリンダーの排気をそれぞれサイレンサーに導く2-2構成の2本出し。このあたりの作りは、このBreva750が誕生する直前にあったアメリカンタイプの「Nevada Classic」がベースとなっているようだ。フレームもモノバックボーンのBreva1100に対して、Nevadaと同じダブルクレードルタイプとなっている。このようにBreva750は、兄貴分のBreva1100とはかなりアプローチが違う作りがなされたミドルサイズ・グッツィなのである。そのため、走りの面においても、Breva1100とは違う乗り味に期待が膨らんだ。
シリンダーヘッドが斜めに突き出る空冷90°V型OHV2気筒エンジン。レイアウトから全面的に刷新されたV1100シリーズに対して、V750シリーズは発電機の位置など、V7以来のスタイルを守る。
駆動力はシャフトを通じてホイール右側のファイナルギアに伝えられる。V1100シリーズはファイナルギアケースとシャフトケースが稼動する「CARC」システムだがV750シリーズは固定された従来のタイプ。
シートは先端に行くほど絞られている。790mmというシート高と相まって足付き性は400cc並み。タンデム側は前後長こそ短いものの、平らで幅もあり、グラブバーのおかげで安心してタンデムできる。
コンベンショナルなデザインの二眼式メーター。ワーニングランプを囲むメッキパネルからは80年代のモト・グッツィの雰囲気が感じられる。ヨーロッパ車らしい中央の大きなハザードボタンは使いやすい。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!