カワサキ W650
カワサキ W650

カワサキ W650 – 乗る喜びと持つ喜び

掲載日:2007年08月29日 試乗インプレ・レビュー    

構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

カワサキ W650の試乗インプレッション

カワサキ W650の画像

乗る喜びと持つ喜び
W650だけの悦楽

W650に跨って分かるのは、これが特別な乗り物ということ。最初の儀式たるエンジン始動においても、セルではなく昔ながらのキック方式も選べてしまう。ニーグリップにしてもバイク自体を直接足で挟み込む、ではなくグラマラスなタンクに備えられたタンクパッドを介して行うことになる。「昔のライダーはこういう風にバイクに乗ったんだな」という感慨もひとしおだ。走り出す前の段階で、他の何者でもない、Wに乗っているのだという満足感が得られてしまうほどだ。

いざ走り出してみると、節度の効いた鼓動感とともになめらかにまわるW650のエンジンは、豊かなトルクで交通の流れに乗せてくれる。スペック上で見ればそれほどパワーがあるわけではないのだが、スロットルをひねればどの回転からもしっかりと加速が可能。普通に流すには力強く開ける必要もなく、エンジンのフィーリングも決してライダーを急かさない余裕がある。

カワサキ W650の画像

サスペンションも適度な固さで、クルマをリードして走る街中での乗り心地は快適の一言。立ち気味のポジションとクッション製の高いシートは、つい長い距離を走りたくなってしまう心地よさだ。ブレーキについても、シングルディスク+リアドラムながらも必要充分な制動力を発揮しており、街中から郊外までストレスの無いライディングが楽しめる。

それからもう一つ。W650に乗っているといろいろな人に声を掛けられる。特に印象的だったのがガソリンスタンドでの給油時、年配の店長との会話。曰く、やはりW650はとにかくカッコいい、ということだ。「オートバイはこういう形じゃなくてはいかん!」という言葉に、乗りながらこちらも嬉しくなってしまった。走りもいいが、こういうふうに「持つ」喜びも与えてくれる、それもW650の魅力かもしれない。

カワサキ W650のオススメポイントは次ページにて

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