

掲載日:2007年08月01日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
今回のインプレッションは複数人で行った。その後レポートをまとめるため各人に印象を聞いたところ、それぞれがほぼ同じ感触を得たことが分かった。この項は、全員が共通して感じたことを記したものだということを了解いただきたい。試乗のステージは、海岸沿いの緩急あるワインディングコース。Z1000のようなスポーツネイキッドを連れ出すには恰好の場所だ。跨った感じは、まあ普通のネイキッドのよう。ジャジャ馬を予想して、ほとんどアイドリング状態でクラッチをゆっくりとつなぎ、慎重に発進。それでもスルスルと動き出した。やはりトルクは太そうだ。953ccの排気量は、ダルな運転を許してくれる。遅い車の後ろをだらだら走っているあいだは、5速ぐらいに入れっぱなしにしていても大丈夫なぐらい。少しアップダウンがあるのなら、ひとつシフトダウンすればいい。ただし、それではどうも落ち着かない。バイクが、ではなく自分が、である。
前後の車をやり過ごして、自分のペースで走り出したとき、ひとつのことに合点がいった。このバイクが低く身構えるようなフォルムをしているのは、強烈な加速力をくらっても容易にフロントアップしないようにだということ。コーナーは、バイクまかせでは曲がらない。下半身を積極的に動かして、「曲がりたい!」という気持ちを体で表現することが求められるのだ。また、アクセルを閉じたままでも曲がれない。コーナーリング中も、リアタイヤにトラクションをかけつづける必要があるのだ。乗車姿勢こそネイキッド流だが、やはりその中身はスーパースポーツ。走っている間じゅう、Z1000から「どこまで走れるんだよ」と問い詰められているようだった。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!