掲載日:2012年08月15日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/淺倉 恵介
『グリーソ 8V 』は、モトグッツィのスポーツネイキッドモデルです。「グリーソ」とは、イタリアの古典文学に登場するアウトローの名前で、そのネーミングから想像されるように、グリーソのスタイリングはクールで “不良” のようなイメージを感じさせる、スタイリッシュな仕上がりを見せています。グリーソの歴史は2006年に先代モデルにあたるグリーソ 1100 がデビューしたところから始まります。その後、2008年に現行モデルであるグリーソ 8V が登場しました。グリーソ 1100 からグリーソ 8V へのモデルチェンジで施された改変は、外観から機能面まで多岐にわたりますが、最も大きな変更点は搭載されるエンジンです。
グリーソ 8V のネーミングにある「8V」とは、バルブが8本あることを表しています。エンジンはモトグッツィ伝統の縦置きVツインですから、1気筒あたりのバルブ本数は4本というエンジン構成になります。4という数字はイタリア語では「クワトロ」と発音するのですが、それが由来となって「クワトロバルボーレエンジン」と呼ばれています。このエンジンは、その構成パーツの約 75% が新設計で、グリーソ 1100 に搭載されていたブレヴァ V1100 系のエンジンとは殆ど互換性がありません。動弁系は新たに OHC を採用、高速性能の向上やフリクションロスの低減を図っています。最高出力は 95.1ps を発揮、最大トルクも 99.8Nm と高い性能を実現しているのです。クワトロバルボーレエンジンは、現在モトグッツィで最強スペックを誇るエンジンなのですが、その初搭載車両となったのがグリーソ 8V です。そんなエピソードからも、グリーソ 8V がモトグッツィにとって如何に重要なモデルかが伺えます。
また、グリーソ 8V はシャシーにもクオリティの高いパーツが奢られています。フロントフォークはショーワ製のフルアジャスタブル倒立フォーク、リアショックはザックス製のフルアジャスタブルタイプ。リアサスペンションには、シャフトドライブ特有のトルクリアクションを抑制する、モトグッツィの独自技術「CARC」を採用。フロントブレーキはブレンボ製のラジアルマウントキャリパーをダブルで装備、リアキャリパーもブレンボ製を用いるなど手抜かりはありません。動力性能、運動性能ともに本物を目指した、本格派のスポーツネイキッドなのです。
ロー&ロングのスタイリングが独特の存在感を放つ「悪魔」の名を持つストリートスポーツ。排気量1200ccの水冷Lツインエンジンをライドバイワイヤでコントロールする。
「鼓動」をコンセプトに開発されたネイキッド。大型クルーザー、ロードスターウォーリアの1,670cc空冷Vツインエンジンをロードバイク向けにモディファイして搭載。
ダートトラックレーサーをモチーフにしつつ、斬新なフォルムのスタリングが魅力。エンジンはビューエル系のパーツを使用することでポテンシャルアップが図られている。
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