掲載日:2011年04月14日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/淺倉 恵介
ヴィンテージ英車を思わせる、オーセンティックなスタイリングを持つ ST250 Eタイプ。同車は2003年の東京モーターショーに出品され、同年発売された ST250 をルーツとして、2004年に上位機種として誕生したオートバイです。最大の特徴と言えるのは、なんといってもセルスターターに加えて装備されたマニュアルデコンプ式のキックスターターでしょう。古き良き時代を思わせるシングルエンジンには、やはりキックスターターがよく似合うということで、シングルマニア達を喜ばせたのです。他にもヘッドライトケースやメーターケース、マフラーなどは高級感の漂うメッキ仕上げとされ、ガソリンタンクにはシックなグラデーションペイントが施されるなど、グレードアップが図られたモデルなのです。2008年のビッグマイナーチェンジでモデルの統合が行われ、現在はEタイプのみが販売されています。残念ながら、キックスターターは廃止されています。
搭載する 249cc の空冷4ストロークSOHCエンジンは、先代モデル的位置づけにあるボルティーから基本設計を受け継いだものです。ボルティーが4バルブであったのに対し、ST250 は2バルブに変更されているなど異なる点があります。クラシックバイクをイメージさせる ST250 ですが、メカニズムはちゃんと21世紀の技術で設計されています。シリンダーは鋳込みのスリーブを持たず、最新技術である高速メッキシリンダー(SCEM)を採用しています。これはシリンダー内壁の耐摩耗性向上や、優れた熱伝導率による高い冷却効率などの性能向上に寄与しているのです。2008年モデルからは、環境問題に対応して吸気をキャブレターからインジェクションへ変更、マフラーには触媒が装備されました。
もともと新車価格が安いオートバイですし、中古相場も低めで入手しやすい車種といえます。タマ数も豊富なので選びやすいでしょう。ST250 Eタイプには「Cカスタマイズ」と「Sカスタマイズ」という2つの限定車が存在しました。東京モーターショーに展示されたコンセプトモデルを模したメーカー純正のカスタム車両です。Cカスタマイズは100台、Sカスタマイズは200台しか販売されていませんので、手に入れたいのであれば、出会えたら即購入するべきでしょう。
FTRをベースに開発された、シングルロードスポーツ。ライバル達が環境問題に対応するため、インジェクション化される中、キャブレターのまま排ガス規制に適合させている。
先代セローと基本コンポーネンツを共有する、ヴィンテージモトクロッサー風デュアルパーパス。コンパクトな車体は取り回し性が抜群に良く、街乗りバイクとしても評価が高い。
造形にこだわった美しい空冷単気筒エンジンを搭載するトラディショナルスポーツ。人気車種のためタマ数は豊富だが、バリエーションも多い。2007年にインジェクション化されている。
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