掲載日:2021年09月06日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/杉山 研二
RSV4シリーズはV型4気筒エンジンを搭載するスーパースポーツモデルです。10年以上にわたってアプリリアのフラッグシップとして君臨し、レースでも数々の戦果を上げて来ました。そして今般発売となるのが、2021年モデルとして新しくなったRSV4ファクトリーです。外観を一新し、エンジン排気量も拡大、そのほかシャーシまわりやエレクトロニクスも大きく進化して、サーキットでのパフォーマンスがさらに向上しました。
スタイリングは、先に発売となったRS660にも通じるエアロダイナミクスに優れたデザインです。ウインドプロテクションは従来型のRSV4より11%も向上しています。左右のウイングレットは二層構造のフェアリング内に組み込み、これまで以上に高速走行時の安定性が向上、コーナー立ち上がりではフロントの浮き上がりも抑えます。またフロントエンドの独特のデザインにより、走行風がエアボックス内の気圧を高めエンジン性能を高めます。
シートハイトが9mm低くなり、ステップも10mm下がったことで、フェアリングとライダーの一体感は高まりました。より自然なリラックスしたポジションで走行できるようになっています。一方で左右のグランドクリアランスは、ステップ先端部のデザイン変更により1.5度ずつ大きくなっています。スイングアームは下側ブレースの新デザインとなり、単体重量で600gの軽量化。オーリンズの電子制御サスペンションはコントロールユニット側の更新で、より適切な管理ができるようになっています。
エンジンはバンク角65度のV型4気筒です。ボアは従来型と同じ81mmですが、ストロークが1mm大い53.3mmとなり、排気量は21ccアップの1,099ccに。排ガス規制のユーロ5をクリアしながらも最高出力は159.6kW(217PS)/13,000rpmを維持、最大トルクは3Nm大きくなって125Nm/10,500rpmとなりました。また電子制御も新世代のAPRC(アプリリアパフォーマンスライドコントロール)となり、重量的にも従来のシステムに比べ590g軽くなっています。
車両価格は消費税10%込みで308万円、カラーバリエーションはアプリリアブラックの1種類。受注開始は2021年6月9日、出荷開始は7月頃から始まっています。