掲載日:2009年12月18日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
2000年代前半は1990年代ほどラインナップが豊富ではなかったものの、ストリートを意識した個性豊かなモデルが登場した時期でもあります。今回ピックアップするGS1200SSもその中の一つで、ビッグネイキッドのイナズマ1200をベースに、1980年代を思わせる大型のカウルとデュアルヘッドライトを採用したスポーツバイクとしてデビューしました。発売当時のキャッチコピーは「男のバイク」というシンプルかつ力強いもので、カラーラインナップもブラックのみという設定。発売当時はトラッカーやビッグスクーターと言ったカテゴリが全盛の時代でしたが、スズキはそれらもフォローしながら新機軸であるレトロスポーツを提案したのです。しかし、残念なことに大きなヒットとはならず、3年間という短命のモデルに終わりました。その後海外メーカーを含め懐古的なテイストのスポーツバイクが続々とラインナップされ、大きな支持を得たことを考えると時期が早すぎたと言えるでしょう。油冷エンジン+ハーフカウルという稀少性を考えると、惜しまれるべき1台。個性的なルックスとワイルドな乗り味は、今のバイクには無い魅力を感じさせます。
さて、GS1200SSの中古車市場ですが、こちらはヘタをすると新車時より高価な中古車もあるほどです。特にモデル末期はセールス的に伸び悩み、かなり割引率が高かったため当時を知る人は驚くのではないでしょうか。生産中止となってから人気が高まった典型的なモデルです。また、販売台数が多くなかったため在庫数も少なく、特に最終型のブルー×ホワイトのスズキワークスカラーはレアモデル。ヨシムライメージのレッド×ブラックはこのモデルの中でも人気が高かったため、スズキワークスカラーに比べると在庫は多い傾向です。比較的リーズナブルな価格帯で探す場合は、やはり基本カラーのブラックを選択する方向になるでしょう。いずれにせよ希少車ではあるので、探している場合は早めの行動を心がけることをおすすめします。
「男のバイク」と筆書きされたキャッチコピーとともにデビューした。ベースモデルは同じく油冷エンジンを搭載していたイナズマ1200。これを元にフルカウルとセパレートハンドルを組み合わせ、80年代風スポーツに仕立てている。デザインは賛否両論だった。
新色として1980年に鈴鹿8時間耐久レースで優勝したGS1000Rをイメージした、レッド×ブラックの新色を投入。当時のヨシムラワークスカラーということもあり、往年のファンから注目を集めた。なお、出力など主要諸元には特に変更はなかった。
この年の新色はホワイト×ブルーのスズキワークスカラーをイメージしたもの。メーターに小変更があり、スピードメーターがアナログ化。タンクはフューエルリッドのレーシングイメージを強めている。だが、セールス的に振るわずこの年で生産終了となった。
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