ADVANTAGE アドバンテージ

カスタムの老舗が魅せる
真のグランツーリスモ

足まわりを中心とするカスタムパーツを手掛ける、アドバンテージによるこのデモ車の開発コンセプトは“グランツーリスモ”。同社がプロデュースしてきた逸品を潤沢に投入する。例えば、KYB製フロントフォークはDLCコートで作動性を高めたり、ラジアルマスターとキャリパーとで揃えられるニッシンも、ダイレクト感と分かりやすい食いつき感を追求。巨体のハヤブサを、安心してコントロールできることを主眼に、ラグジュアリー感も高めている。

アドバンテージ(電話/06-6412-6145)

前後ホイールはオリジナルのマグ鍛造“イグザクト”(3.50-17/6.00-17。フロントフォークはインナーチューブにDLC施工したKYB。ボトムピースにはカーボンドライプロテック加工も。フロントキャリパーは削り出しのNISSIN製4POT。ローターもNISSIN製で、アドバンテージ・プロデュースのそれはオリジナルのT型マウントによるフローティングタイプとなっている

2本出しのチタン製スリップオンもオリジナル。エンジンまわりではクラッチプレートにF.C.C.製でタッチとコントロール性を向上した。リアショックもロッドにDLC施工済みのKYBを装着。スイングアームもオリジナルで、リアエンドには耐久用クイックシステムが装備されている

GTらしさを表現したという外装はMプラスの塗装。ラジアルポンプのマスター類はニッシン

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RS KATAKURA アールエスカタクラ

イメージリーダーだった
Xフォーミュラ仕様に

1999年誕生のハヤブサで翌2000年まで当時の全日本Xフォーミュラクラスを戦ったヨシムラ。そのノウハウを基に100台限定で生産されたコンプリートがハヤブサX-1だ。この車両はX-1で、ヨシムラの8耐用Xフォーミュラ仕様を公道版として再現したもの。手掛けたのはヨシムラのライダーを務めた経験もあるRSカタクラ代表の川幡保さん。レースコンストラクターとして知られる同店が全方位で手を入れた同車は、まさにレーサーそのものの作り込みが迫力だ。

RSカタクラ(片倉オート商会)(電話/042-636-9426)

フロントは耐久仕様オーリンズフォーク+OW01用ステム、STD同サイズの3.50-17/6.00-17でX-1が履いたBBSホイールの組み合わせ。ブレーキはNISSIN削り出し6P+ワンオフディスクだ

スイングアームエンドには、アルミ削り出しのスタンドフックを装着。リアサスペンションもオーリンズだが、ハヤブサ用ではなくGSX-R1000用のレース仕様をフィッティングしている

着座位置の高さを出すためシートレール加工を実施。見えないエンジンまわりでは、X-1をベースにポート加工、カムシャフト交換(X-1のST-1→ST-2)、ビッグラジエーター化とその背面へのオイルクーラーのマウントなどが行なわれる。また、エンジン仕様変更に伴うFI補正も。もちろん、それらの組み込み精度までレースコンストラクターならではの仔細な配慮がなされる

NOJIMA ノジマエンジニアリング

STDマイナス15kgという
フルエキの生み出す軽快性

ここで紹介のノジマエンジニアリングによるデモ車は2009年のもの。当時発売した4-2-1フルエキゾーストマフラーのプロモーションが主眼だった。STDからの変更はルックス向上やパワー感の改善はもちろん、21.2kgにもなるSTDからマイナス15kgとなる軽量性が売り。これだけ軽くなれば車体の動きが別物になるのは容易に想像がつくだろう。また、左側サイレンサーが除かれて、車庫からの出し入れなど日常でも大きな恩恵も。現在は上級モデルのDLCチタンコートサイレンサー仕様も加えられて、支持の厚さを物語る。

ノジマエンジニアリング ※ノジマ製品の問合先=プロト(電話/0566-36-0456)

4-2-1レイアウトによる、機械曲げチタンフルエキゾースト。サイレンサーは異型5角断面とテーパー形状とを合わせ持つ同社ロックオン仕様。撮影車両でのテールパイプへの焼き入れ=ヒートスペック仕様は現在、上級モデルのDLC-TITAN4-2-1フルEXに受け継がれている。なお、ペイントはYFデザインが担当。軽快感を増すカラーリングを施す

ホイールやキャリパーはSTD。ホースはPLOTスウェッジラインに換装

スイングアームはウイリー製。リアフェンダーレスKITはA-TECH製だ

アジャスタブル式のブレーキ&クラッチレバーはPLOT扱いのLSLをチョイス。リップ部が反り上がったスクリーンはMRA製を装着している

ゴールドアルマイトもアイキャッチのステップはベビーフェイスだ

CLASS FOUR ENGINEERING クラスフォーエンジニアリング

ストリート改のスタイルで
ドラッグレースも速く走る

ハヤブサはアメリカでドラッグレースやニュースクール系カスタムにも多用され、その多くはロー&ロングスタイル。クラスフォーによるこの2008年型は両者をミックスした「カッコイイストリートカスタムでドラッグレースも速く」(同店代表・横田正彦さん)というコンセプトで作られた。スイングアームに合わせて6インチ伸ばされたカウルやショーモデルらしいカラーリング、またスポーツ系鍛造ホイールがストリート、NOSやサイドワインダーEXがドラッグ系。確かに綺麗で速いイメージが伝わる。

クラスフォーエンジニアリング(電話/044-989-4740)

スイングアームはTRAC製8インチ(20cm強)ロングでこれに合わせるようにテールカウルも6インチロングに。リアサスペンションはBrock'sイージーショックでNOSやエアシフター等も装着

ロー&ロング改で多用されるクローム系ではなく黒のマルケジーニM10S(3.50-17/6.00-17)ホイール、GSX-R1000L4純正ブラックブレンボキャリパーでスポーツ感を高める

エンジンは2008年型STDだがBrock'sのキットでバックトルクリミッターをキャンセル。Brock'sチタンサイドワインダー・ブルーEXはパワーコマンダーVで燃調セッティング

ヘッドライトへのイカリング追加やコクピットまわりほか電飾も行い、ハンドルはセパレート。左右操作系はブレンボで、全体を締めるペイントはHIROKIX DESIGN

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▼ Information

記事提供/雑誌『ロードライダー
写真/富樫秀明、清水良太郎、箱崎太輔、吉見雅幸、柴田直行
文/ロードライダー編集部
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

この記事は、雑誌『ロードライダー』 Vol.405 P.66?71より抜粋・再構成・転載したものです。