掲載日:2023年02月03日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
1958年のホンダのスーパーカブの登場により、原動機付自転車(モペッド)はペダルのないモデルが中心なっていった。高性能で荷物が運べて、丈夫なカブは大人気となった一方、自転車感覚で気軽に乗れるモペッドタイプの需要も一定数あった。そんな時代(1969年)にスズキから「おぎゃぁ♪」と生まれたのが、女性ユーザーをターゲットにした『スーパーミニ M50』だった。
ちなみに、カタログではミニスカートのモデルを起用! これはもしかして、このネーミング、当時の「ミニスカートブーム」の影響か?(笑)
スーパーミニの大きな特徴は、女性を意識した曲線基調の優しいデザイン。そしてスカートでも乗り降りできる、アンダーボーンフレーム。さらに車重も45kgと超軽量、自転車並みの扱いやすさを実現していた。
エンジンは定評のあるスズキの2ストロークエンジンを搭載。ただ、最高出力は扱いやすさを優先するため、1.8PSと控えめに設定されていた。また運転のしやすさを考慮して、難しい操作が不要な自動遠心クラッチ、シーソーパダル式2速ミッションを採用。さらに嬉しいことにハンドルとシートの高さ調整が可能! 背の低い女性でも運転しやすいよう細かく配慮されていた。前後に装備されたキャリアも買い物に便利。まさに、ソフトバイクのルーツのようなモデルであった。
そのエッセンスは1976年に登場した花柄シートのニューミニ50、さらにユーディ&ユーディミニ、スージー等へとつながって行った。
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