掲載日:2022年08月19日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
原付バイクと言えば2ストが全盛だった時代に、ホンダが4ストのスクーター(当時は日本で唯一だった)を開発。4ストメーカーであるホンダが、その意地と最新テクノロジーを凝縮して作り上げたモデル、それがスペイシーだった。
では、その中身を見てみよう。エンジンは原付バイクの定番である、スーパーカブの空冷単気筒エンジンがベース。ミッションは簡単操作の3速オートマックを採用。また、スクーター初のCVキャブレターの採用によって、アイドリングから全開走行までスムーズ&パワフルな走行を実現。高回転、高出力エンジンは最高馬力5PSと超パワフル。もちろん4ストなので耐久性が高く、エンジン音も静か。また燃費も30km/h定地走行テスト値で110km/Lと経済性もハイレベルだった。
外観はシャープで洗練された近未来を感じさせるデザインを採用。装備のクォリティーも高く、ヘッドライトは30Wハロゲンライト、メーターバイザー付き大型フロントグリル、キー付きフロントトランクなど充実。さらに、スクーターとして初めてマイクロコンピューターを内臓した液晶デジタルスピードメーターを搭載。電圧計、スピードオーバー警告インジケーター、オイルメンテナンスインジケーターなど一目でチェックできるようになっていた。またブレーキレバーを握らないとセルスターターが始動しない、安全性を考えた装置も備えていた。
驚いたのはオプション。ハンドルスイッチ、スピーカー、アンテナがセットになった専用ラジオコンポを用意。どこまでもハイクォリティーを追求したモデルであった。
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