掲載日:2021年09月03日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
4ストロークモデルに特化して支持を得ていたホンダ。それは小排気量車、50㏄のスポーツモデルも同じだった。スタートは1960年に生まれたスポーツカブC110、その後には伝説となったベンリィSS50などが生まれた。1971年にその後継モデルとして生まれたのが、今回紹介するベンリィCB50だ。
大きな特徴は縦型、高回転型のOHCエンジンと新開発のダイヤモンド型のパイプフレーム。さらに50ccクラスとしては初めてタコメーターを採用。細身のロングタンクにストッパー付きのシート、メガホンマフラーなどスポーティーなテイストを強烈にアピールしたモデルだった。
当時、50ccスポーツモデルといえばコストが安く、さらに軽量でパワーの出やすい特性がある2ストエンジンが主流。その中でホンダは4ストエンジンのCB50で真っ向勝負、他社と同レベルの最高出力を叩き出した。
後継モデルは、テールカウル装着したり、フロントブレーキをディスク化したり、パワー&トルク力アップするなど、さらにその内容を充実させた。
しかしながら、世間の“2スト車ブーム”の流れは止めることはできず、1976年、ついにホンダも初の2スト50ccスポーツモデルとなる、MB50をデビューさせた。しばらくは並行販売していたが、2ストスポーツモデルの性能争いの影響を受けて、1981年モデルを最後に姿を消すこととなったが、4ストメーカーであるホンダの意地を見せた、歴史に残る一台であることに変わりはない。
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