掲載日:2021年05月21日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
むかしカワサキが50㏄バイクを作っていたことを知らない人が多くなった。「KSR-Ⅰ」や「AR50」を知ってる人はいると思うが、今回描いた「AE50」となると、知っている人はかなりの少数派になるだろう。
70年代から80年代は国内でモトクロスが大人気。国内4メーカーは500cc、400cc、250cc、125cc、80cc、50ccなど様々なサイズのオフロードバイクを作っていた。当時は2ストの原付オフロードバイクの人気も高く、ホンダMT50、ヤマハMR50、スズキハスラーTS50など、3メーカーの原付が野山を駆け回っていた。
唯一、小排気量50㏄のオフロードバイクを販売していなかったカワサキが1981年。満を持して、モトクロッサーで得た技術を投入してデビューさせた。それがAE50(80cc版のAE80も同時販売)だった。
エンデューロレーサーのような最新スタイルに、空冷2スト単気筒リードバルブエンジンを搭載。当時の上限いっぱいの最高出力7.2PSを発揮する、ハイパワーバイクだった。同時にカワサキ初の原付ロードスポーツ「AR50」もリリース、共通のエンジンでARは6速、AEは5速だった。足回りには最新のユニトラックサスペンションを採用、足回りは充実、50ccとは思えない本格的な走りを実現した。
今回改めてAE50を描こうと思い資料となる画像を探したが、困難を極めた。データが非常に少なく、販売中の中古車両は1台も見つけられなかった。いろんな意味でAE50は貴重なバイクになっているようだ。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!