掲載日:2025年06月27日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
1982年に打倒ヤマハRZ250として登場した、V型エンジン搭載のホンダVT250F。その後、ハーフカウルモデル、カウルなし丸目ヘッドライトのネイキッドなど、毎年のようにモデルチェンジを繰り返していった。
そして88年に登場した後継モデルがVT250SPADA(スパーダ)。ちなみにSPADAはイタリア語で“剣”という意味。これまでの高性能を追求したスポーツモデルから一転、イタリアンバイクを思わせるオシャレなデザインに、カラーラインアップもイタリアンなレッド・グリーン・ブルー・ブラックの4タイプが用意されていた。
外観で最初に目に入ってくるのがホンダ・キャスティングフレーム・テクノロジー「CASTEC」を採用した国産初のアルミ鋳造フレーム。SPADA一番の特徴的なところで、なめらかな曲線を持つガソリンタンク&シートカウルを組み合わせることで、大胆かつスポーティースタイルを創り上げていた。また、このフレームによって車両重量153kgを実現、VTシリーズの中で最軽量となっている。
広告のキャラクターとして、当時圧倒的な支持を得ていたF1レーサー「アイルトンセナ」を採用、話題になったことから記憶している人もいるだろう。
どんなシチュエーションでも扱いやすいこと、実質的な速度での安定性や性能を重視していたSPADAは、一定の支持を得る人気モデルとなった。その後、ホンダ250㏄Vツインの歴史は1991年に登場するツアラーのゼルビス。アメリカンクルーザーのマグナ、1997年に登場するVTR250へと引き継がれていく。
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