掲載日:2024年09月27日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
80年代、アメリカから上陸したスーパークロス、ダートを走るエンデューロレースなどの人気が上昇。オフロードバイクに注目が集まるようになった。カワサキのオフ車には1977年に発売された4ストのKL250があったが、84年にオフ車250㏄としては初めて水冷エンジンを搭載したKL250Rが登場。脚光を浴びた!
水冷DOHC4バルブエンジンは最高出力28psを発揮(ちなみに前モデルKL250は22psだった)。低速域はトルクフル、高回転まで良く伸びるエンジンで、高速走行も安定。とても優秀なエンジンだった。加えて前モデルKL250はエンジンの振動がひどかったが、二軸バランサーを採用したことで静粛性も向上していた。
足回りはボトムリンク式のユニトラックサスペンションと、角型アルミスイングアームでオフロード走破性を向上。さらに剛性の高いハイテンション鋼のフロントフレーム、アルミ角パイプのリアフレームの2分割化や超軽量アルミリム、肉抜きレバー、樹脂製部品の多用化などによって軽量化と強度を両立。乾燥重量117kgの軽量ボディによって軽快なフットワークを実現。オフロードレースや林道はもちろん、軽量ボディ、静かなエンジン、シートのクッション性などからツーリングシーンでも活躍、多くのKLRファンを生み出した。
海外での評価も高く、アメリカ海兵隊の軍用車両として使われたことも知られている。名称は途中から『KL250 R』から『KLR250』へ変更されたが、84年~93年まで大きなモデルチェンジはなし。カワサキ屈指のベストセラーモデルなのである。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!