掲載日:2010年11月05日 林道ツーリング情報局 › 関東エリア
野反湖側の入口から入り、いくつかのコーナーを曲がった瞬間、北海道にワープした気がした。目の前には突き抜けるようなストレートが現れたからだ。迷わず腰を引いてスロットルを開けた!関東近辺の林道ではこんなロングストレートはめったに走れない。
ロングダートを思い切り走りたくて、埼玉県から日帰りで行ける林道をいくつか思い浮かべた。その中で、群馬県北西部にある野反湖を目指すことにした。ここなら、移動時間は3時間弱で十分楽しめそうだから。翌朝、群馬県の六合村に着いたときは、気温9度。ひんやりとした空気に包まれていた。白砂川沿いの国道292号を北上する。この道は白砂渓谷ラインと呼ばれ、断崖絶壁と色づき始めた渓谷美を楽しみながら走った。
やがて国道292号から離れ、品木ダムを経由しキャベツ畑が広がる耕地を抜け、奥草津休暇村に辿り着く。入山料は210円。気持ちがいい2.7kmのダートを走った奥には、鮮やかな緑の「チャツボミゴケ」が一帯に広がっていた。
白砂川沿いの国道405号に戻り、再び北上する。国道の群馬県側終点には、今回の目的地である野反湖が、青空に照らされていた。宝石を散りばめたような美しさに、しばらく浸っていくことにした。今回走る万沢林道は、野反湖の5km手前にある入口から入って行く。いくつかのコーナーを抜けると、目の前に現れるストレートに、毎回ハッとする。そしてギアを次々に上げ、小気味よく回るエンジンに心揺らされた。眺めのいい白砂川を横切ると、ここから標高を上げていく。爽やかだった山の空気がコーナーを曲がるたびに冷たさを増した。標高1200mの峠に立つと、寒くて背筋がシャキン!と伸びた。冷たい頬に手をあて、今年も確実に長い冬が直ぐそこまで訪れているのだと感じた。
六合村指定の文化財で、江戸時代に建立された「百八十八観音」。阪東33番、秩父34番、西国33番、四国88番ヶ所霊場を1ヶ所に合わせたもので、ここをお参りすることは、全国の霊場すべての御利益があるとされていた
上信越高原国立公園内にある野反湖は標高1514mにある周囲12kmの人工湖。2000m級の山岳に囲まれ、湿原、草原の豊かな自然に満たされている。湖からの眺めは爽快で、季節が訪れると高山植物が湖周辺を可憐に彩る
国道145号沿いの高台に、堂々とした城を構える「岩櫃ふれあいの郷」。その敷地内に戦国時代の岩櫃城をモデルに作られたのが、「岩櫃城温泉くつろぎの館」。大浴場やサウナ、小さいながら岩組された露天風呂があり、鉄分を多く含む天然温泉が楽しめる。3階の天守閣からは町並みと榛名山系の展望が広がる。
住所/群馬県吾妻郡東吾妻町大字原町1046
電話/0279-68-2601
営業時間/10時~21時
料金/3時間400円、5時間700円、1日1,200円
休館日/第4火曜日(3、6、9、12月は第4火・水曜日)
標高2000mを越える三国山系の連峰と、人工湖ながら“花園”とまでも呼ばれる美しさの野反湖を望むルート。11月には紅葉と渓谷美のコントラストも楽しめる。1枚多めに着ていくと、安心ですよ!
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