全日本モトクロス選手権 第1戦九州大会

掲載日:2013年04月19日 フォトTOPICS    

取材・写真・文/田宮 徹  取材協力/MFJ レーシングリザルト

IA-1決勝ヒート1のスタートシーン。緊張のためか、ジャンバーの下にジャージを着るのを忘れてグリッドに並んでしまった成田亮(あきら)選手(#1)は、その動揺もみせず好スタート!

全日本モトクロス選手権が開幕!
IA-1では王者が貫録をみせ、IA-2では新ヒーロー誕生!

全9大会で行われる2013年の全日本モトクロス選手権が開幕。第1戦九州大会が、4月6日(土)~7日(日)に熊本県のHSR九州で開催されました。各クラスの予選が行われた土曜日に雨が降り、コースはマディコンディションに。しかも日曜日は、気温が9度ほどまでしか上がらず、各クラスの決勝はマディまたはそれに近い状態で行われました。阿蘇の火山灰とメンテナンスのために持ち込まれた褐色土が混ざった路面は、濡れるとかなりスリッピーな性質で、ライダーたちを苦しめました。両日とも風が強く、かなり天候が悪い大会となってしまいましたが、それでも2日間で5,300名のモトクロスファンが来場。九州では年に一度となる全日本モトクロスの観戦を楽しみました。

全日本最高峰クラスとなる、排気量450ccの4ストロークマシンが走るIA-1では、30分+1周で競われる午前・午後ふたつのヒートレースを、いずれもホンダファクトリーチームに在籍する昨年度王者の成田亮選手(#1)が勝利。同じく国際A級ライセンス保持ライダーが参加する、排気量250ccの4ストロークマシンで競われるIA-2では、ヒート1をホンダサテライトチームに在籍する富田俊樹選手(#40)、ヒート2をカワサキ系チームの竹中純矢選手(#39)が制し、IA初勝利を挙げました。

また、男子顔負けの熱いレースが繰り広げられることで知られているレディースクラスでは、昨年度のチャンピオンに輝いた邵洋子選手(#1)が勝利しました。

フォトTOPICS(写真点数/17枚)

01IA-1ヒート1では序盤に平田優選手(#3)を抜いてトップ、ヒート2はスタート直後からレースを引っ張って、開幕戦を両ヒート優勝で飾った成田亮選手。今季目標は「全戦勝利」。

02IA-1決勝ヒート1はスタートでやや出遅れて5位、ヒート2は着実に周回を重ねて3位に入賞した、スズキファクトリーチームの小島庸平選手(#4)。総合成績では2位となりました。

03今季もホンダファクトリーチームから成田亮選手のチームメイトとして参戦する小方誠選手(#6)。今大会では両ヒートを4位でまとめ、総合成績3位の好位置でシーズンイン!

04今季、慣れ親しんだホンダからヤマハファクトリーチームへと移籍した、IA-1クラスの平田優選手(#3)。ヒート1では、レース終盤まで成田亮選手を追い続けて2位に入賞!

05ヒート1では、レース中盤にエンジンがストップするトラブルで10位でしたが、ヒート2では実力を発揮して2位表彰台に上がった、IA-1ヤマハファクトリーの田中教世(たかせ)選手(#13)。

062011年IA-2クラス王者の三原拓也選手(#822)。今季は、これまでと同じカワサキファクトリーチームから、最高峰クラスに参戦。マディはちょっと苦手で、8位/6位に終わりました。

07IA-1決勝ヒート1の表彰台。「今季は、東福寺保雄さんに並ぶ9度目のシリーズタイトル獲得も懸かっているので、集中して臨みます」と、優勝した成田亮選手(中央)。

08IA-1決勝ヒート2の表彰台。「昨年は、第2戦以降ずっと流れが悪く、年が変わってようやく表彰台に上がることができました。調子はいいです」と、2位の田中教世選手(左)。

09IA-2決勝ヒート1で、序盤からの独走でIA初優勝を手にした富田俊樹選手(#40)。ヒート2でも2位に入賞し、総合優勝も達成しました。今後の進化が楽しみな22歳のライダーです。

10IA-2決勝ヒート1では1周目の転倒から追い上げて3位に入賞。ヒート2では序盤に富田俊樹選手を抜いて独走し、IA初優勝を達成した竹中純矢選手(#39)。まだ19歳です!

11参戦条件が一部変更されたことを受け、IA-1からIA-2へとスイッチしたカワサキワークスの井上眞一選手(#16)。マディは大得意で、ヒート1は2位、ヒート2は4位に入賞しました。

12IA-2決勝ヒート1の表彰台。「ゴール直前にマシンが振られて肩を脱臼して、かなり危ないところでした」と、優勝した富田俊樹選手(中央)。IAで初めて頂点に立ちました。

13IA-2決勝ヒート2の表彰台。IA昇格3年目の開幕戦で、初めて表彰台の中央に立った大学生ライダーの竹中純矢選手。昨年後半から速さに磨きをかけた、今季要注目のひとりです。

14マシンでもっとも注目を集めたのは、ホンダファクトリーチームに新加入した田中雅己選手(13位/8位)のCRF250R。おそらく次期市販モトクロッサーへとつながる新型です。

15レディースクラスでは、安原さや選手(#2)や畑尾樹璃選手(#3)の転倒により楽な展開となった、昨年度のチャンピオンに輝いた邵(しょう)洋子選手(#1)が優勝。タイトル防衛に向け好発進。

16レディースクラスの表彰台。中央が優勝した邵洋子選手、写真左が2位の竹内優菜選手、右が3位の畑尾樹璃選手。竹内選手は今季からホンダ4ストを駆る。

17熊本生まれのゆるキャラで現在大人気の「くまモン」と、コースがある大津町の「からいもくん」も、レースの応援に駆けつけました。でも男性陣の一番人気だったのは……。

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