掲載日:2015年04月17日 オフロードアイテムレビュー
写真/酒井 一郎 レビュワー/栗原 守睦
比重(物質の密度)で比較するとチタンはアルミよりも重いが強度があるため、結果としてチタン製品はアルミ製品のものよりも薄く軽く作ることが可能だ。アルミ製のものが大半を占めるアンダーガードのなかで、チタンを使用した同製品。前述でのチタンの強度を生かし、とにかく薄く軽いのだ。
エンジン脇までカバーするアンダーガードに比べ、保護性能に不安を感じる人もいるかもしれない。ケモノ道を行くような転倒のリスクが高いアタックツーリングならまだしも、今回のテストでの林道ツーリングを楽しむような走りでは、飛び石などからエンジン下部を充分に保護してくれるため問題はなかった。むしろ、ガードがエンジン脇まで回り込んでいないため、渋滞している街中での走行でも、エンジンの熱気が足下にまとわりつくことがなく快適だった。
フラットな形状のおかげで、走行後の洗車が楽だったこともポイント。ガード表面に凹凸がないため付着した汚れは簡単に落とせ、エンジンとガードの間に入り込んだ泥の排出も容易に行なうことができた。
ダート走行時にエンジン下部への飛び石を防ぎ、転倒時のトラブルを最小限に抑えるアンダーガード。屈強なものを求めれば、重く無骨な形状になっていく。しかし、セローを日常の足として使用し、林道も軽く流す程度ならば、軽量でシンプルなデザインのアンダーガードで充分こと足りる。チタンアンダーガードは、そんなライトな使い方をしているライダーに向けた製品。ガードとしての強度を持たせつつも、スマートな外観が特徴なのだ。
[ SPECIFICATIONS ]
[ DETAILS ]
約1.5mmの厚さをもつ一円硬貨と比較してみた。アンダーガードの厚みも1.5mmでありほぼ同じ。その薄さに驚かされる。
電解液を介して金属表面を溶解し研磨効果を得る電解研磨。鏡面仕上げになっているため、付着した汚れも落としやすい。メーカーロゴはレーザーマーキングで、ペイントのように剥がれ落ちてしまうことはない。
フレームとアンダーガードの間に挟むカラーには、金属の中でも比較的柔らかい性質のアルミを使用。ネジを締め込むことでカラーがつぶれ、アンダーガードとフレームとの密着度を上げてくれる。
アンダーガードの固定には六角穴付ボルトを用いる。一般的な+ネジを使用しないのは、アンダーガードを岩などにヒットした場合でもネジ山が潰れにくいから。
アンダーガードにはドレンボルトの位置に穴が開けられており、オイル交換の際にガードを取り外すことなく作業が行なえる。製品精度は高くドレンボルトの位置ピッタリに穴が設けられている。
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