掲載日:2012年07月10日 オフロードアイテムレビュー
脊髄損傷の危険性を減らすことを目的に開発されたネックブレイスだが、既存のものは硬いパーツを背骨上に配置していることもある。そのことを疑問に感じたアトラスブレースは、よりシンプルな2ピースフレーム構造のネックブレイスを開発した。背骨ではなく胸骨周辺に衝撃が分散するようにデザインされ、脊髄や胸骨のダメージを防ぐ構造になっているのが特徴。SXライダー、医師、理学療法士などの意見を取り入れ、3年以上厳しいテストを繰り返してきたという。
[ レビュー ]
テストは内山裕太郎選手が担当。JNCC鈴蘭大会のレースで実際に着用して、実戦を通した使用感を確認してもらった。「背骨ではなく、肩胛骨を押さえるので、脊髄への負担が少なくなるのがいいですね。装着もヘルメットを被るような感じで簡単に行え、装着するだけでストレスを感じることがないのもいいです。
ぼくはSサイズを使用しましたが、体にピッタリとフィットさせることができ、激しい3時間のエンデューロでもズレることがありませんでした。重さも感じないので、装着していることを忘れるほどでしたよ。
それとエンデューロではウッズ、ヒルクライム、ダウンヒルなど様々なシチュエーションを走ります。そうした時でもヘルメットと干渉することがないのでヘルメットを動かしやすく、視界確保がしやすかったのも特徴です。また、背中のサポートを折りたたむことができるので、収納場所を取らないのもポイントです。ヘルメットと同じく、オフロードライディング時の必須アイテムと思ってほしいですね」
[ アイテム詳細 ]
①人体に伝わる前に衝撃を消散させる特殊素材のパッド。テストで導かれた形状で、防水仕様となっている。
②割ピンを引き抜き、ナットを緩めると分解できるエマージェンシーリムーバルシステム。万が一の大クラッシュ時に、頭部や体を動かさずに取り外せるようになる。
③④装着図。テスターは身長173cm、体重62kg。Sサイズで調度良いフィット感が得られた。よりフィット感を高められるストラップキットもオプションで用意されている。
⑤アウター・インナー兼用タイプ(ソア・センチネル)、
⑥標準的なアウタータイプ(フラッグジャック)とのマッチングも良好。ブレストガードと併用しやすいネックブレイスと言えるが、購入の際はサイズ確認の意味も含めて、必ず試着しておきたい。自前のブレストガードとのマッチング確認も忘れずに。
[ ポイント ]
軽い装着感で安心感は大幅アップ。価格も求めやすい
[ 製品情報 ]
メーカー/ATLAS BRACE
販売元/ダートフリーク
製品名/ネックブレイス
価格/3万1,290円
重量/950g(Sサイズ編集部実測値)
カラー/ブラック、ホワイト
サイズ/S、M、L
素材/射出成形ポリカーボネート、CNC加工6061-T6アルミニウム
[ お問い合わせ ]
TEL/0561-86-8301
[ 記事提供 ]