
掲載日:2017年09月11日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/佐賀山敏行 写真/井上 演
Vストロームシリーズ共通の「くちばしデザイン」が、このモデルがVストロームであることを強烈にアピール。そして個性的なヘッドライトやハンドガードがタフギア感を演出している。また、固定式のスクリーンは風洞実験によって高い風防効果を実現している。
前後タイヤにはチューブレスタイヤを装備。ホイールは前後ともに17インチで、新設計の10本キャストホイールを採用。街中でもワインディングでも、意のままに車体を操ることができる。また、ブレーキディスクにはペタルタイプを採用することで、アグレッシブな印象を高めている。
視認性に優れたフルLCD・多機能インストルメントパネルを装備。スピードとエンジン回転のほか、ギアポジションインジケーターや時計、平均燃費やオイルチェンジ、燃料残量といった情報を確認することができる。パネルの左下にはアクセサリー電源ソケットも装備。
ライディングポジションにこだわりハンドルバーは“立ち”が強く、ハンドルブレースを容易に装備できる。スマホホルダーなどのアクセサリー類も簡単に装着できるだろう。Vストローム250はアフターパーツの面でも利便性が高いのだ。
燃料タンク容量は17Lと、250ccクラスでは大きめ。WMTC値31.6km/Lという低燃費性能も相まって、長い航続距離を実現している。これはツーリング時はもちろんのこと、通勤やレジャーなどの日常使いでも嬉しいポイントだ。
大柄のシートはタンデムでも十分な居住性を確保。キャリアを標準装備しているので、荷物満載でもタンデムツーリングが可能だ。また、サイド部を抉ったシート形状は良好な足つき性も実現。ビギナーや小柄なライダーでも不安は少ないだろう。
シートを取り外すとリアサスペンションやバッテリー、車載工具にアクセスできる。
専用サイドケースをワンタッチで装着できるマウントを標準装備。ちなみにスズキ純正の専用サイドケースは5万9,400円(取り付けに必要なサイドケースプレートとスリーケースロックセットを含む・価格は消費税込)で購入できる。
変速比を独自に設定し、トルクフルな出力特性を確保。パニアケースに荷物を満載したタンデム走行でも快適なクルージングが可能なセッティングとなっている。
センタースタンドも標準装備。エンジンオイルの交換やチェーン調整など、メンテナンスの際に便利。最近ではセンタースタンドを装備していないモデルも多いが、掃除や整備の利便性が大きく向上するだけに、あると嬉しい装備だ。
エキパイは左右不等長とすることで、高回転域での出力維持と低速トルクを両立。レーシーな雰囲気のサイレンサーは、じつはGSX250Rと同じデザインだが、Vストローム250ではパニアケースが装着できるようマウント位置は下げられている。
徹底的なフリクションロスの低減や低中速トルクの向上を果たした水冷並列2気筒エンジンは、アドベンチャーツアラーに最適な出力特性を実現。あらゆるシーンで上質な乗り心地を作り出すことに成功している。
ライダーの身長は174cm。かかとがしっかりと地面まで届き、不安はない。膝の曲がりも自然だ。また上半身もリラックスしていて、長時間ライディングでも疲れにくい。ロングツーリングに最適なライディングポジションである。
価格(消費税込み) = 57万240円
※表示価格は2017年9月現在
GSR250の車体やエンジンをベースに、クラスを超えたタフギア感満載の外装をまとったアドベンチャーツアラー。大柄なように見えて、跨ってみるとコンパクトで扱いやすい。愛嬌のあるデザインも魅力だ。
■エンジン型式 = 水冷4ストローク並列2気筒SOHC2バルブ
■総排気量 = 248cc
■ボア×ストローク = 53.5×55.2mm
■最高出力 = 18kW(24PS)/8,000rpm
■最大トルク = 22N・m(2.2kgf・m)/6,500rpm
■トランスミッション = 6速
■全長×全幅×全高 = 2,150×880×1,295mm
■車両重量 = 188kg
■シート高 = 800mm
■ホイールベース = 1,425mm
■タンク容量 = 17リットル
■Fタイヤサイズ = 110/80-17M/C (57H)
■Rタイヤサイズ = 140/70-17M/C (66H)
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!