

掲載日:2013年08月09日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/三上 勝久、ダートライド編集部 写真・取材協力/KTM ジャパン
モトクロッサーと言うと、日本製のCRFやYZ、RMZ、KXを思い浮かべる人が多いと思う。AMAスーパークロスの人気が高い日本ではそれも当然の事だが、実は世界選手権モトクロスをここ近年連続して制覇しているのはオーストリアのKTMである。
オーストリア西部の古都、ザルツブルグの北東30kmにあるマッティグホーフェンで造られるオレンジのマシンは、日本製モトクロッサーと異なり、クロモリ製のスチールフレームを採用しているのが特長だ。また4ストロークエンジン搭載モデルはすべてセルスターターを採用、キックスターターを廃している事も日本製モトクロッサーとは大きく異なるところだ。
2014モデルのSXシリーズは、2013年モデルでリニューアルされた事により、細部の変更に留まる……と思われていたのだが、実際にはフルモデルチェンジに近い内容の変更となった。
2013モデルとの最大の違いは、250/350 SX-Fがこれまでの6速から5速に変更された事だ。この変更はエンジンの軽量化を目的として行われたものだが、ギア1枚を減らしてまでエンジンの軽量化を狙うあたり、KTMの執念が感じられるところだ。軽量化された重量はわずか250gだが、その執念は450 SX-Fのクランクケースにまで及ぶ。セルスターターオンリーとなった450 SX-Fのクランクケースからキックスターターを装備していた頃の名残であるドームを排除し、ここも軽量化している。こうした細部まで徹底した見直しによって、2014モデルはさらに軽く乗りやすいマシンに仕上がっているのだ。
シャシーもフロントサスペンションのセッティングを変更し、トラクション性能、フルボトム時の特性を向上している。また、フォームを最適化、快適性と安定性を強化したシート、ハンドルバーパッドをルックスと性能に優れる新製品にし、ピストン系を10mmから9mmに小径化した新設計ブレーキマスターシリンダーを採用するなど細部まで手が入っている。
KTM 250 SX-F
KTM 350 SX-F
KTM 450 SX-F
KTM 50 SX
KTM 85 SX
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