

掲載日:2009年10月15日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
前述したとおり、開発コンセプトは「フリーライド・プレイバイク」。スタイリングこそオフロードバイクのそれだが、ただのコピーバイクなどではなく、ストリートバイクとしての新しい解釈を提示するかのようなポイントの多さに驚かされる。まずスタイリングを印象付けるフレームだが、ヘッドパイプからピボットに向けてフレームの主軸部分を鋭角につなげるデュアルチューブ式セミダブルクレードルフレームを開発。これにより、エンジンなどの重量物をマシンの中心部に集中させることができ、結果、高い運動性能を引き出した。ここに排気量249ccの空冷4ストロークSOHC・フューエルインジェクションエンジンが搭載されている。
フレームの形状から導き出されるように生まれたのが、スリムフューエルタンクとミニマルサイズシートだ。タンクは初代モデルの形状に手が加わり、幅が広くなってニーグリップしやすくなって容量も7.2リットルに増加した。機能性を追及したシートはヒップグリップ力がアップ、細いながら以前のものよりぐっと快適性がアップしている。また運動性能という点で見逃せないのがサスペンションだが、シート下にはトリッカー専用のレバー比に設定されたボトムリンク式モノクロスサスペンションが備えられている。林道ほどではないが、未舗装路に見られる凸凹に陥ってもショックを吸収しきれる仕組みだ。スーパースポーツやネイキッドバイクのような高速走行性能や、オフロードバイクのような悪路への対応力、クルーザーのようなどっしりとした安定感はないが、あらゆる面から無駄を排除し、バランス能力を最優先して開発されたモデル、それがトリッカーだ。これに乗ってみれば、新しいバイクでの遊び方を思い描いてしまうことは間違いない。
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