掲載日:2013年01月28日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/田宮 徹
2003年型で950として新登場し、2006年型で990へと発展した、KTM(オーストリア)のアドベンチャーが、2013年型で1190アドベンチャーシリーズにフルモデルチェンジした。このうち、よりオフロード色が濃いのが、今回紹介する1190アドベンチャーRだ。
アドベンチャーに搭載されるエンジンは、先代までも「LC8」と呼ばれる水冷V型2気筒だったが、この1190では、スーパースポーツモデルの1190RC8R用をベースとした1,195cc仕様へと排気量アップ。最高出力は、150馬力を叩き出す。ただし、単にパワフルなだけではない。4モード+OFFに切り替えできるボッシュ社製のトラクションコントロール機構や、PASCと呼ばれる新世代のスリッパークラッチシステムを採用する事で、幅広いシチュエーションでの扱い易さも与えられている。また、エンジンと同じく車体も完全新設計。フレームは、従来型同様にクロモリ鋼管製のトラス形状ながら、完全な新作。ハンドガードや23L容量のビッグ燃料タンクを備え、標準装備されたボッシュ製のコンバインドABS機構は、キャンセルやオフロードモードへの変更ができる。
ここまでは、1190アドベンチャーシリーズ共通のフォーカスポイントだが、R仕様はさらに、数々の専用装備を採用している。まずスポークタイプの前後ホイールは、スタンダード仕様が前後19/17インチなのに対し、大径かつ細身の前後21/18インチに。前後サスペンションはスタンダードと同じくWP製だが、ストロークが前後各20mmアップの220mmとされ、オプションの電子制御式サスペンションには未対応となる代わりに、グローブ装着状態でも調整が可能なフルアジャスタブルタイプになる。シートは前後一体化され、スクリーンは小型のスモークタイプに。ハンドルバーはより幅広となり、エンジン両サイドにはメインフレームと同色(オレンジ)のクラッシュバーが設けられる。
これらの装備により、R仕様はスタンダードよりもさらにオフロード走破性や堅牢性がアップ。アグレッシブに世界中の道を楽しみたいというハードユーザーの要求にも応える、頼もしいフラッグシップアドベンチャーとなっている。
2010年に新登場した、海外市場向けの並列2気筒アドベンチャーツアラー。電子制御スロットルやトラクションコントロールなど、多数の最新ハイテク技術を採用している。
日本では2012年春にデビューしたアドベンチャーツアラー。長距離ツーリング時の快適性とタフネスさにあふれ、1,215cc並列3気筒エンジン&シャフトドライブを搭載する。
1,170cc空油冷水平対向2気筒エンジンを積む2012年までの従来型は、標準仕様R1200GSをベースに、サスペンションやホイールなどをオフロード寄りにして、33L容量の燃料タンクを装備する。
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