掲載日:2018年06月04日 メンテナンス
取材協力/カーベック イサムエアーゾール工業 写真・文/モトメンテナンス編集部
記事提供/モトメンテナンス編集部
※この記事は『モトメンテナンス vol.130』に掲載された内容を再編集したものです
缶スプレーとはいえ「シンナーが臭い」とか「ミストが飛ぶ」とか、クレームをつけられることが多い。クルマの横でスプレーしていたら、ミストがボディに付着して手で触るとガサガサに…… なんて最悪なお話もある。そうなると後処理の方が大変になり、結局は、DIYペイントが難しく、なんてことになってしまう。要するにDIYペイントを普及させるには、ユーザーの使い勝手に見合ったインフラが整わなくては、より多くのユーザーに喜んでいただくことができない。そんなニーズに少しだけ応えたのが、ここに紹介する簡易ペイントブースだ。
プロ仕様のペイント設備を開発販売する愛知県のカーベック。同社の浮田代表によってパパッと(10分程度)作られたのが、この簡易段ボールブースだ。サンメカ向けにもっと簡易的なペイントブースを開発できないものか? といったニーズに応えて下さった。浮田さんによれば「重要なのは空気の流れです。単に箱の中でスプレーしてもモクモクになってしまいますが、本物のペイントブースのようにチャンバー室を設けてフィルターをセットすれば、空気の流れが良くなって顔料もフィルターが吸着します。あとはニオイだけ我慢すれば、ダンボールでも機能は同じですよ」と。掃除機をセットしてブース外側からシューッと吹付けると、モクモクのミストがスーッとフィルターに吸い込まれていく様子を目視確認できた!! こりゃ面白い!!
ブース作りの基本材料は、大きさの異なる「段ボール箱」2箱とガムテープ、そしてフィルターになる。小さな段ボール箱をチャンバー室としてレイアウトするのがキモなのだ。
今回はあくまで簡易的に使うため、逆さまにした樹脂カゴの上に段ボール式ペイントブースを載せた。不織布のフィルターはホームセンターで購入できる。箱内の缶はペイント台。
集塵能力が高い現場用掃除機なら最高だが、普通のご家庭用掃除機でも使えないことはない。ただし、シンナーを吸うので一般掃除機だと部品が溶けてしまう可能性もあるので注意。
重要なのは「チャンバー室」となる小さな箱の存在だ。ペイントブースとなる段ボール箱とチャンバー室となる箱の境界にフィルターを貼り付けることで濾過能力が高まる。
ペイント用サンプルに向けてがシルバーの2液ウレタンを吹付けてみた。箱内の気流はチャンバー室へ向けて流れているため、噴霧したペイントがモクモクに舞わず作業できた。
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