SHOEI J-FORCE III BRAVE

掲載日:2009年06月15日 バイク用品インプレッション    

バイク用品インプレッション
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IIからIIIへと大きく進化した
SHOEI J-FORCEの最新バージョン

梅雨が明ければいよいよ夏。一般的にはツーリングのメインシーズンと言えるが、強い陽射しや湿度の高さなどがライダーの悩みの種であることはご存知の通り。特に走行中は頭部に暑さを感じ、ボーっとしてしまうことも多く、安全確保の観点からも優れたベンチレーション(冷却機能)を実現することがヘルメットメーカー各社の腕の見せ所となっている。今回編集部でインプレッションをするのは、SHOEIプレミアムジェットのフラッグシップモデル J-FORCE IIIのグラフィックバージョン「BRAVE」だ。カラーリングはご覧の通り、どのようなバイクにも巧みにマッチする品が良いもの。3種類のカラーバリエーションが用意されているので好みのアイテムを選べば良いだろう。

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優れた静粛性と高速安定性
疲労軽減効果も向上

さて、今回は愛用中のJ-FORCE II(以下、II)が手元にあったため機能比較を試みたのだが、J-FORCE III(以下、III)が進化した点は静粛性と走行安定性の高さ、ベンチレーション機能の充実に集約される結果となった。IIIの試用を開始した晩、まだ喧騒に包まれた夜の街中を走り始めたのだが、シールドを下ろした瞬間に周囲のノイズがスッと小さくなるのが実感できた。これはIIでも感じられたことだが、その静粛性は明らかにIIIの方が高い。これは恐らく、各部のフラッシュサーフェス化や新搭載のエアロエッジスポイラーが想像以上の低速域から有効に整流効果を発揮しているためだろう。高速安定性についても同様だ。愛用中のIIもオープンフェイスとしては優秀だと感じていたのだが、例えば高速道路上などで向い風に遭遇した場合、僅かにヘルメットが浮き上がる感覚や振られる印象があった。

左が愛用中のJ-FORCE II、右がJ-FORCE III BRAVE。帽体は似ているがIIIは大きな進化を遂げている。

左が愛用中のJ-FORCE II、右がJ-FORCE III BRAVE。帽体は似ているがIIIは大きな進化を遂げている。

しかし、IIIにはそれがまったくない。むしろ高速になればなるほど安定する印象があり、静粛性の向上とともにかなりの疲労軽減につながると感じた。

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横を向いていても強力に冷却
優れたベンチレーション機能

そして、IIIの進化のクライマックスは、何と言ってもベンチレーション機能の高さだ。あらゆる場面でIIを凌駕しているばかりか、私が経験した中では間違いなく最も涼しいヘルメットだと言い切れる。特に額を中心とする部分の涼しさは圧倒的。走行中はかなりの流速を伴った空気が額をスポット的に冷却し、その後頭頂部を中心として内部に拡散、ヘルメット後方に排出されていく。IIIを着用していると、この様子が手にとるように実感できる。さらに驚いたのがヘルメットが前方を向いている時だけではなく、安全確認などで真横を向いている時でさえ、強力なベンチレーションが機能していることだ。ベンチレーション自慢のヘルメットでも、横を向いたときは効果が低下してしまう例が多い。しかし、IIIは数少ない例外と言える。合計5つの空気取入れ口を持つアッパーエアインテークと、高い排気効率を誇るボーテックスベンチレーションはそれほど強力なのだ。その効果のほどは下記のリンクからSHOEのサイトをご覧いただければ、グラフィックで確認することもできる。

J-FORCE III BRAVEのグラフィックはとても品が良い。どんなバイクにも不思議とマッチする。

J-FORCE III BRAVEのグラフィックはとても品が良い。どんなバイクにも不思議とマッチする。

蒸し暑くなる季節の到来を目前に控え、ヘルメットの新規購入や買い替えを検討している方も多いと思うが、夏を乗り切るためのとびきり涼しいヘルメットをお望みなら、SHOEIのJ-FORCE IIIは超オススメの一品だ。

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SHOEI J-FORCE III BRAVE

アッパーインテークには5つのもの空気取入れ口がある。左右は独立し、中央3つは連動。横を向いても強力な冷却効果を発揮する。

5ホールのアッパーインテーク

アッパーインテークには5つのもの空気取入れ口がある。左右は独立し、中央3つは連動。横を向いても強力な冷却効果を発揮する。

高い整流効果を実現したエアロエッジスポイラー。ヘルメットが浮いたり、後方に引っ張られる感覚はIIとの比較でも激減している。

エアロエッジスポイラー

高い整流効果を実現したエアロエッジスポイラー。ヘルメットが浮いたり、後方に引っ張られる感覚はIIとの比較でも激減している。

エアロエッジスポイラーにビルトインされたボーテックスベンチレーション。アッパーインテークと合わせて走行中の操作性は高い。

ボーテックスベンチレーション

エアロエッジスポイラーにビルトインされたボーテックスベンチレーション。アッパーインテークと合わせて走行中の操作性は高い。

J-FORCE III BRAVEの最後部。ここにも4つの排気口が設けられ、排気口率を徹底追求。これはIIから継承した優れた構造だ。

排気効率を末端まで追求

J-FORCE III BRAVEの最後部。ここにも4つの排気口が設けられ、排気口率を徹底追求。これはIIから継承した優れた構造だ。

アッパーインテーク裏側の内装。この3つの穴から外気が強力に流入する。内装は空気の循環を徹底的に考慮した形状となっている。

内装もベンチレーション重視

アッパーインテーク裏側の内装。この3つの穴から外気が強力に流入する。内装は空気の循環を徹底的に考慮した形状となっている。

3DフルサポートインナーIIIタイプJSは、やや張りがあるメッシュタイプへと進化。高い吸放湿性能があり、とても爽やかなかぶり心地。

清涼感溢れる内装素材

3DフルサポートインナーIIIタイプJSは、やや張りがあるメッシュタイプへと進化。高い吸放湿性能があり、とても爽やかなかぶり心地。

SHOEI J-FORCE III BRAVE

SHOEIが究極のオープンフェイスヘルメットとして開発した「J-FORCE III」のグラフィックバージョン「BRAVE」。美しいエアロフォルムと抜群の空力特性、卓越したたベンチレーション性能が魅力。

価格/51,450円

問合せ先/SHOEI

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