掲載日:2013年02月15日 バイク用品インプレッション
撮影・文/野岸 泰之
バイクに乗る際の足元といえばまず思い起こすのがブーツだが、ブーツとならんでポピュラーなのが、ライディングシューズだ。従来からある製品の多くは、プロテクション機能を重視したため、いかにもゴツくて重厚なタイプが主流のように思う。しかし今回紹介するelfシューズのEXA11は、これまでのライディングシューズとは一味違った魅力を持っている。
もっとも特徴的なのは、このシューズのコンセプトが2輪、4輪を両方楽しむ「6輪生活」をエンジョイしているユーザーをターゲットにしていること。つまり、ライディングシューズであると同時に、ドライビングシューズとしての機能もあわせ持っているのである。
外観はまるでスニーカーのようなカジュアルさを持つデザインで、なおかつ一部にカーボン調のパターンをあしらうなど、スポーティさも強調。しかし、手に取ってみるとその軽さに驚く。アッパーの素材は通気性と透湿性のある人工皮革と合成皮革、合成樹脂などの組み合わせ、ソールはラバーを使用し、軽量化と耐久性を両立させている。ライディングシューズとしては必須の装備といえるチェンジパッドをつま先に装備しているのはもちろん、ヒール&サイド部に巻き上げラバーを採用し、ドライビングシューズとして激しいペダルワークにも対応している。
実際に履いてみると、軽さとともに実感するのが、脱いだり履いたりのしやすさだ。シューレースストッパーを装備しているため、靴のひもはキュッと締めるだけで結ぶ必要がなく、外側のベルトもベルクロなので、素早い脱ぎ着が可能となっている。これはツーリング先の飲食店などでありがたい機能である。加えてもう一つ驚いたのが、靴底の滑りにくさだ。アウトソールに滑りにくい「防滑配合ソール」を採用し、雨天時の安全性を向上させている。バイクのステップに置いた足が安定するのはもちろんのこと、一部の商業施設や地下街など、雨の日に滑りやすい床があったりするが、そんな場所でも安心して歩くことができそうだ。
本格的なライディング&ドライビングシューズとしてバイクやクルマの乗車時に履くだけでなく、タウンカジュアルとしても気軽に履きこなせるフットウェアなので、一足持っておいて損はない一品といえるだろう。
ライディングシューズとしては基本といえる、チェンジパッドをつま先に装備。シフトペダルによる傷つきを防止している。ちなみにデザイン上のバランスのためか、右足にも同じものが装備される。
シューズを履く際に便利なループ状の引き上げテープを足首部分に装備している。幅広でつかみやすい設計で、靴を持つときにも意外と重宝する。「elf」のロゴがいいアクセントとなっている。
ワンタッチで靴ひもを任意の位置で固定することのできる、シューレースストッパーを装備。靴ひもを締める動作が必要ないため、履く、脱ぐという行動をかなりスピーディに行うことができる。
靴ひもの先端にはベルクロが縫い付けてある。これをベルト内側のストッパーに付けていれば、走行中にひもが暴れて車体に絡むこともないし、ひもを調節する際にも邪魔にならずに済むのだ。
足裏のカーブに合わせた「アナトミカル」形状のインソールは、つま先部分に衝撃反発材、かかと部分に衝撃吸収材を配置。表生地には純銀の糸を織り込んだ抗菌防臭素材「ミューファン」を採用している。
ヒールとサイド部分は、巻き上げラバー形状になっている。これにより、ドライビングの際には足を前後左右に動かしても的確なペダルワークが可能なほか、激しいライディングにも対応する。
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