掲載日:2013年01月18日 バイク用品インプレッション
撮影・文/野岸 泰之
冬のライディングの際の防寒は、ライダーなら誰もが頭を悩ませる問題といえる。防風性、防寒性に優れたアウターを着用することが必須なのはもちろんだが、中に着るインナー選びも重要な要素の一つだ。昨今では手軽な防寒ウェアとして、量販店などで安く手に入るフリースが幅を利かせているが、今回紹介するゴールドウインのGSM 14253光電子シープバックジップアップは、カジュアルでありながら、きちんとしたモーターサイクル用の防寒ウエアとして開発されたものだ。
手に取ってまず最初に気づくのはその厚さだ。もちろんセーターのような分厚さはないが、フリースより少し重めでしっかりとした素材感がある。しかし、着用感はあくまで軽く、ストレッチが効いているので肩が凝ることもない。特徴的なのは、裏地の肌触りの良さ。シープバックという名が表すとおり、羊の背中のような起毛感を持っていて、この長めの毛足にデッドエアと呼ばれる空気の層を確保することで保温力を高めている。
さらに暖かさと快適さを両立させているのが、「光電子」「THERMASTAT」という2つの素材だ。光電子は超微粒子セラミックスを含んだ遠赤外線素材で、身体から放射される遠赤外線を吸収・増幅して送り返す輻射作用で、ポカポカした自然なあたたかさが持続する。さらに汗やムレなどの水分を蒸散する効果もあるため、ウェア内のコンディションを快適にしてくれるのだ。THERMASTATはストロー状の空洞を持つ中空繊維で、暖かさを逃がさないのはもちろん、吸汗・速乾性に優れており、汗冷えを防いでくれる。
実際に着用してライディングしてみたところ、ストレッチ性の良さと、首や手首など露出した部分の肌触りの良さなどが加味され、防寒性能の高さと同時に、非常に上質な着心地の良さを実感することができた。お手頃価格のフリースも悪くはないが、暖かさの質にまでこだわったインナーウェアを持つのも良いものだな、と思わせてくれる一品だ。
ジッパーをいちばん上まで引き上げた際、タブが動いたり、アゴに当たって不快な思いをすることがある。それを防止するため、ジッパータブにカバーが付けられ、直接肌に触れないよう配慮。
脱いだり着たりのしやすさと、防寒性、シルエットのスッキリさをバランスさせているのがハーフジップタイプの特徴だ。下部にジッパーがないので裾をパンツの中に入れても違和感はない。
袖口は裏地を折り返して縫い付けることで、厚手の起毛の柔らかさを実感できるソフトな肌触りになる。縫い目が肌に当たってゴロゴロしないよう、縫製も非常にていねいに処理されている。
商品名にシープバック、とうたわれているように、裏地はまるで羊の背中のような肌触りを実現している。滑らかで毛足の長い起毛感は、思わず頬ずりしたくなるほど心地よく、暖かいもの。
メーカーみずからが超厚手とうたう素材は、毛足が長く、動かない空気の層であるデッドエアーをたっぷりため込むため、とても暖かい。厚手といっても軽量で運動性もいいので心配は無用。
超微粒子セラミックスを含んだ遠赤外線素材、光電子を採用。人の体から放射される遠赤外線を吸収、増幅して送り返す作用があるので暖かさが持続。水分を蒸散させる効果もあり、快適だ。
価格/1万1,000円(税込)
問い合わせ先/ゴールドウイン
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