Warm & Safe 男性用ヒーテッドパンツ

掲載日：2012年12月21日バイク用品インプレッション

撮影・文／山下剛

バイク用品インプレッション

一度使うと手放せなくなる
脚を発熱するシアワセ

近年、ヒーテッドウェアのリリースが目立つ。バッテリー容量に余裕があり、冬季もガンガンと走るライダーなら、「保温には限界がある」こと、だからこそ「発熱することの有用性」を知っているだろう。低温下での長時間走行は、体の動きを鈍くするだけでなく、判断力を著しく低下させてしまう。

とくに下半身の場合、ヒザを曲げているために体とウェアの間に空気の層がなくなり、体温低下を招きやすい。だからこそ、発熱するウェアが必要なのだ。

Warm & Safeは、1993年に米国で創業したヒートウェア専門メーカーだ。シカゴ警察やスウェーデンの白バイ隊にも採用される実績を持っている。実務で鍛えられたノウハウがフィードバックされたウェアをさっそくテストしてみた。

体のラインにフィットするよう裁断されているため、履き心地が軽い。とくにヒップラインがごく自然で、ライディングフォームをとったときにも引っ張られたりすることがなく、素肌にピタリと触れている。スパッツのよう、というと少し大げさだが、このフィット感が熱を逃がさないし、ジーンズやライディングパンツを着用した後でも、ゴワゴワ感がない。

さて、肝心の発熱能力だが、スイッチオンから数十秒で暖かさを感じられ、もっとも冷え込むヒザを中心に脚全体を熱が包む。発熱体は伸縮に強いカーボンファイバーで、面ではなく線がくまなく縫い込まれている。この効果がデカイ。

電源はバイクのバッテリーから取るタイプ。バッテリー直付ハーネスとヘラーソケットやシガーソケット用ハーネスがあるので、車両によって選択するといいだろう。もちろんヒューズ内蔵だから安心だ。

スイッチは有線と無線タイプがあり、今回は無線タイプを選んだ。この使い勝手がめっぽうよく、ポケットに忍ばせてもいいし、両面テープやベルクロを使ってタンクやメーター部などに固定してもいい。ボリュームスイッチのクリック感もよく、グローブをした手でも操作性はいい。

都内でのテスト（気温12度）では、信号待ちになると熱いほどで、高速道路での走行でちょうどいいくらいだった。これからの季節にはまさにピッタリだろう。通勤・通学からツーリングまで、冬のライディングのよきパートナーになってくれるはずだ。