掲載日:2012年11月02日 バイク用品インプレッション
撮影・文/野岸 泰之
冬場、バイクに乗る上でかなりの寒さを感じる体の部位といえば、やはり手、それも指先ではないだろうか。その寒さを防ぐために、ウインターグローブにはさまざまな素材が使われたりいろいろな工夫がなされ、また、グリップヒーターやハンドルカバーなど、多くの「手・指防寒グッズ」が生み出されてきた。今回紹介するキジマのナックルウォーマー エレクトリックヒートは、そんな従来からある製品のいい点をあわせ持った商品だ。簡単に説明すると、キジマではナックルウォーマーと呼ぶハンドルカバーに、電熱線のヒーターを内蔵したアイテムである。
外観は、よくあるハンドルカバーと同様の、ボクシンググローブを四角くしたような形状。ただ、グリップに近い先端部から電源用のコードが伸びていることだけが違う。
本体のマシンへの取り付けは、グリップ部とブレーキ、クラッチ各レバーに対応する穴にそれぞれを通したら、付属のベルトでミラーに固定するだけなのでとても簡単。また、貫通グリップや純正でバーエンドを装備しているマシンなら、グリップエンドを固定して、より強固に固定することが可能だ。あとはバッテリーから電源を取ったコードを接続し、コントロールスイッチをハンドルバーなど操作しやすい部分に固定すればOK。バイクいじりに慣れた人なら30分もかからないはず。また、不慣れな人が悩みながら作業をしても、1時間もあれば設置できるだろう。
実際に走ってみると、防寒効果は絶大だ。もともとハンドルカバーは手に直接風が当たらないため、グローブは冬用でなくても大丈夫なほど。それに電熱ヒーターが加わることで、手の周囲全体がほんわかと暖まり、まるでコタツに入っているかのようだ。厚手のグローブをしなくていいというメリットに加え、グリップヒーターのように手のひら側だけが暖かい、ということもない。あえて難点を挙げるとすれば、外見上目立って大げさ、ということぐらいだろうか。それにしても、この快適さと手軽さはクセになる。通勤、通学で毎日のように乗る人はもちろん、冬場でも頻繁に高速走行やロングライドもこなすライダーは、導入すれば幸せになれるであろう商品だ。
親指の部分は柔らかいネオプレーン素材になっているので、はめたまま動かすことができる。そのため、ウインカーやホーンなど、スイッチ類の操作はウォーマーの中から行うことが可能。
手を入れる部分にはゴムが入っており、すきま風の侵入をシャットアウトする。フリース素材で暖かさもキープ。この部分だけを取り外すこともできるので、出し入れが多い人には便利だ。
ハンドルマウントのほか、両面テープで車体に貼りつけることもできるコントローラースイッチ。温度調節は5段階で、赤いボタンを押すことにより、順々に温度が変わるロータリー式を採用。
電源コードは、赤いプラスのコードをキーオンで電流が流れる場所に接続、黒いマイナスのコードを車体にアースさせればOK。少し知識があれば簡単だが、自信のない人はショップに頼もう。
本体は付属のベルトでミラーに引っかけ固定するのが簡単だが、車種によってはグリップエンドにネジで留めることも可能となる。この方式なら、より確実に固定することができて安心だ。
カバーは大げさな外観になりがちだが、取り付けてみると意外とコンパクトでスリムな印象。手を入れる部分やレバー部など、可動する箇所にはネオプレーン素材が使われ、動かし易い。
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