掲載日:2012年07月20日 バイク用品インプレッション
撮影・文/山下 剛
ブルートゥース方式を採用したインカムが人気となっているが、多機能がゆえに操作が複雑な側面も否めない。「簡単に無線通話だけを使いたい」のであれば、デイトナがリリースしている「クールロボ イージートーク2」の使い勝手は抜群だ。ZigBeeと呼ばれる通信方式を採用し、機能を1対1の通話のみに絞ることで簡単な操作と求めやすい価格を実現している。
工場出荷状態でペアリングされているため、電源を入れればすぐに2台間での通話が可能。電源は単4電池2本だから充電の必要がなく、出先での電池切れでも対応は簡単だ。さらに取付も簡単で、本体に装備されるクリップでヘルメットに挟むだけ(固定のためのベルクロテープが付属)で、すぐに使えるのがうれしい。
さっそく2台のバイクに分乗してテストしてみる。カタログスペックでは通信距離が100mとなっているが、実際はそれよりもやや短い。大型トラックなどが間に入るとノイズも増えてくるが、十分に使えるレベルだ。
音質はやや硬い印象。モノラルスピーカーなので立体感はないが、通話には問題なく、音声は聞き取りやすい。ボリュームスイッチは慣れ親しんだアナログボリュームだから、直感的に操作できるし、大きめのノブだからグローブをはめた手でも扱いやすい。もちろん電話のように双方の音声は同時に通信されるので、違和感なく通話できる。
主に都市部での走行テストだったが、2者間の通話という必要最低限の機能だけをしっかりと使える質実剛健な無線通話アイテムという印象が残った。多人数での通話や音楽リスニング、GPSナビや携帯電話との連携はできないが、そのぶん扱いやすい。通信距離を考慮するとタンデムツーリングに最適だが、2車間でのペアツーリングにも活躍してくれるだろう。インカム入門としてもオススメだ。
本体付属のクリップでヘルメットの縁を挟むだけ。付属の脱落防止ベルクロテープと併用すれば、さらにしっかりと固定できる。おそらくほとんどのヘルメットに装着できるはずだ。
電源と音量調節を兼ねたボリュームスイッチと、2個のボタンスイッチだけのシンプルな操作系。ボリュームスイッチのクリック感はしっかりとしていて、扱いやすくわかりやすい。
通話が15秒途切れると自動的に電源オフとなる機能を搭載。もちろん発話で電源が復帰するので、余計な操作は不要だ。モードの設定はこのボタンを押すだけとやはりシンプルな操作。
充電式と違い、出先での電池切れでもすぐに満タンにできる。カタログスペックでの駆動時間は10時間。実際の使用でも8時間以上使えた。長距離ツーリングでも十分なパワーだ。
モノラルスピーカー、アーム式マイク、本体の3ピース構成。マイクはジェット/フルフェイス共用となっている。機能を絞り込んでコストパフォーマンスを高めた質実剛健なセットだ。
薄型ながらしっかりと音声を伝えるモノラルスピーカー。取付用テープは薄いタイプと厚いタイプが付属しているので、さまざまなヘルメットへの取付に対応している。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!