掲載日:2011年10月21日 バイク用品インプレッション
撮影・文/山下 剛
ヘンリービギンズといえば、高機能とカジュアル性を両立させたことで一躍有名になったブランドだ。2011年秋冬ジャケットとして登場させた「DSシリーズ」は、黒をベースにグレーやオレンジを配した、スポーツウェアとしての色を濃くしたモデルである。
今回試着したのは、中綿にダウンを採用した「DS-003」だ。身頃にはヘビーオックスと呼ばれる厚手のポリエステル素材を採用し、高速走行時のバタつきを抑えると共に、風に弱いというダウンの弱点を補っている。裁断ラインを大胆にアレンジしているため、街着にも使えるカジュアル性よりもスポーツ性を重視したルックスだ。しかし裁断自体はゆるめになっているので、着用感にはゆとりがあり、気楽に着られるのがうれしい。
中綿はダウンだから着用感はとても軽い。しかし身頃の素材のしっかり感があり、防寒性に不安を感じることもない。そこは走り出すとすぐに体感できるメリットだ。ハイネックとなった襟周りも防寒性を高めているデザインで、内側のボアフリースの感触も心地よく、あたたかい。
腕や腰のサイズ調節機能も使いやすい。また、袖口の調節はベルクロとジッパーを装備しているため、厚手のインナーを着用しているときでも袖を通しやすい。さらにジッパーの内側にはリブを装備するため、冷風が入り込むのを防いでくれる。このあたりの作り込みは、とくに通学や通勤で日々着用するような使い方で大いに役立ってくれるはずだ。
背中、肩、腕には衝撃吸収性の高いEVAソフトプロテクターを標準装備する。さらに胸部にはドットボタンを装備し、オプションのプロテクターを装備可能としている。このあたりの安全性はもはや業界標準といったところか。
前述したように、街乗りメインの通学通勤などに適したジャケットだが、インナーにひと工夫すればロングツーリングにも対応してくれる高いデザイン性がありがたい。長く愛用できる一着となってくれそうだ。
袖口はジッパーで大きく開口するので、厚手のインナーを着用していても袖を通しやすい。リブ付きで防寒性も配慮されているのがうれしい。袖口はベルクロ留めでグローブでも扱いやすい。
裾部は幅の広いベルクロでサイズ調節でき、裾の捲れ上がりを防止してくれる。また背面の裾が長くなっているため前傾姿勢をとったときでも腰をしっかりと保温してくれる。
ハイカラー仕立ての襟まわりが、寒風の侵入をシャットアウト。さらに内側はボアフリースになっていて肌触りもよく、保温性も高い。ネックウォーマーいらずの便利さと暖かさだ。
身頃内側の左右にはそれぞれ5個のドットボタンを装備。オプションの胸部プロテクターを装着することができる。内ポケットも左右両側に配されているので使い勝手は良好だ。
背中、肩、肘に標準装備されるEVAプロテクターはソフトタイプなので、体へのフィット感は良好。もちろん着脱可能だから洗濯時も便利だし、好みに交換することもできる。
ダウンジャケットながらスポーツ性の高いシャープなライン。ブラック×オレンジの他にブラック×グレーの2色が揃う。サイズ展開はS、M、L、XLの4サイズとなっている。
価格/2万4,150円(税込)
問い合わせ先/ヘンリービギンズ(TEL/0120-60-4955)
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