掲載日:2016年11月11日 トピックス
取材・文/一間堂 写真/井上 演 構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
ヤマハ独自のLMWテクノロジーを採用し、バイクの軽快感をそのままに、3輪ならではの安定感を両立させた原付二種スクーター『TRICITY(トリシティ)』。今回は、実際に「買い物の足」としての使い勝手はどうなのか? 検証してみた。
他にはない独自のフロント2輪、リア1輪が話題のトリシティだが、原付二種スクーターである以上、多くのライダーにとって気になるのは「毎日の通勤や休日の買い物など、日常の『足』としての使い勝手はどうなのか?」ということでないだろうか。いくら悪天候や横風に強いと言っても、街中で使いづらければその魅力も半減…。
というわけで、実際にライター浜瀬が(自腹で)買い物に行ってきました!
向かった先は、東京都西部にあるJR立川駅周辺。もともと東京西部のなかでも栄えていた場所ではあるが、最近は再開発によって駅前ビルの新規オープンなどが相次ぎ、ますます注目度を浴びているエリア。僕の家も東京西部にあるので、新宿や渋谷などに行くよりも近く、それでいて欲しいものは何でも揃うので、よく行く場所なのだ。
早速トリシティにまたがり、買い物へ出かける。当然のことだが、街中を走るのと郊外へのツーリングでは、状況はまったく違う。まず、街中では信号や交差点など「ストップ&ゴー」が非常に多い。景色を楽しみながら走るのではなく、周囲に気を付けながら、ひたすら走り出しては止まる、を繰り返すことになる。
その点では、トリシティはストレスを大いに軽減してくれることが分かった。2輪スクーターよりも低速での安定感が圧倒的に高く、ふらつきも少ないので停まる直前までの低速走行がラクチンなのだ。それは交差点での右左折においても同様だ。死角からの自転車の飛び出しに急ブレーキを掛けることがあったが、車体が急に倒れることはなく、しっかりと、安定して止まることが出来た。
駅周辺に近づくと、車や歩行者、自転車などが一気に増える。さらに道幅も狭くなって交差点も増えるので、より一層慎重なライディングが必要だ。しかし、低速こそがトリシティの本領を発揮するシーン。周囲の通行にも注意を払いつつ、バイク駐車場を探しながらの運転だったが、トリシティが安定している分、運転に必要以上のストレスを感じることはなかった。
駅の周りをグルグルと走り周ったが、結局お目当の駐車場は通り過ぎてしまった(汗)。そこはUターン禁止場所だったため、エンジンを切って押して歩くことに…。当然、アクシストリートなどのコンパクトな原付二種スクーターに比べると重さを感じるが、決してビッグスクーターのような重量感は無い。3輪とは言え車体はスムーズに傾くので押し歩きでも小回りは効くし、もちろん安定感も健在、ふらついて倒してしまいそうになることもなかった。
こうして無事に駅前の駐車場に入庫し、買い物を楽しむことが出来た。結論を言えば、トリシティは街中こそが面白い! ストップ&ゴーや低速での旋回性、押し歩きなど、街中での使い勝手は抜群に良い。操作のすべてが安定しているのだ。見た目のインパクトはあるが、トリシティはとてもイージーライドに向いているバイクだ。非常にお気軽・お気楽なモデルなのである。
トリシティの全幅は一般的な原付二種スクーターと同じ。車体もしっかり傾けることが出来るので、狭いバイク駐車場にも難なく入れることが出来る。
駐車場に入っている他のスクーターと比べて見れば、トリシティが特別大きいわけではないことが分かるはず。駐車スペースの枠内にも無理なく収まっている。
というわけでJR立川駅にある駅ビル「LUMINE」でお買い物。購入したのはユニ●ロのパンツ! …って「結局、街中から郊外まで、全国どこにでもあるユ●クロかーい!!」というツッコミはなしで(笑)。
荷物はシート下の収納スペースに。足もとにはコンビニフックもあるので、まだまだ買い物を続けることが出来るぞ!
誰も興味がないだろうけど(笑)、一応コレが購入したチノパンです! なんて喜んでいるうちにすっかり日が落ちて、外は真っ暗になってしまった!
…というわけで、次回は夜間走行をリポート!! トリシティの視認性&被視認性を検証する予定です。
ちなみに、今回実際に「買い物の足」としてその使い勝手を検証した結果は前述の通りだが、コスト面から見ると、駐車料金が200円(1時間100円)、ガソリン代は約60円(0.5L消費)で、交通費は合計260円ほど。電車の場合だと(僕の場合)往復720円かかるので、使い勝手の良いスクーターは、お財布にもやさしいのだ。
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