

掲載日:2017年03月10日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/野岸“ねぎ”泰之
大きな段が付けられたシートは座面が広く、ライディング時のポジションの自由度が高い。後部にはバックレストが装備され、タンデマーの疲労軽減と快適性アップにも配慮されている。座り心地は硬めで弾力があるもので、シート表皮はパリッとした樹脂のような不思議な手触り。前モデルの表皮がコシのないグニャっとしたものだったのを考えると、質感はかなりアップしたと感じる。シート高は760mmで足着き性はいい方ではないが、この車格からすれば標準的なもので、ライディング中は高めの着座位置の効果により、遠くまで見渡せるメリットがある。
エンジンは前モデルから1馬力アップしているが、加速感はかなりマイルドな味付けに変更されている。以前のような“とにかく回転数を上げ、パワーでグイグイ加速する”ものではなく、ゼロスタートからの加速はゆったりとしたもの。ボディ重量もあるため信号ダッシュでは不利だが、その分、中~高速エリアでグンと伸びるセッティングだ。クローズド環境で試したところ、トップスピードは100km/h近くに達した。
足周りも上位モデルのRV180iと同等のため、大柄な車体を支えるのに十分な性能を持っている。乗り味は非常にジェントルで、舗装の段差など多少荒れた路面に入っても前後のサスがよく動き、バタつきをライダーに感じさせない。前モデルもブレーキはよく効いたが、コンビブレーキとなって強力なストッピングパワーに安定性がプラスされた。モデルチェンジ後はよりクルージング向けに振ったキャラクターとなっったため、スピードレンジが上がってもエンジン回転が抑えられており、流れの速い郊外のバイパスなどでは快適そのものだ。新しいRV125iは、一旦スピードに乗ってしまえば疲労の少ない快適なライディングが楽しめる、極上のクルーズモデルに仕上がっている。
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