

掲載日:2014年03月19日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/河合 宏介
実際に走り出すと、フロントの接地感が高く安心できる乗り心地だ。停止状態からのスタートも悪くはないが、一気にではなくスルスルと加速するイメージ。そこからアクセルを開け続けると、6000回転をこえたくらいからエンジンは元気なサウンドになって、本領発揮といった感じの走行フィーリングになる。速度で言うと60キロから先の加速が良いので、流れの速い幹線路でも充分に車の流れをリードできるだろう。そんな高速域でさえ制動力に不満はなく、リアには3段階のイニシャル調整のついたツインショックが装着されているため、道路の継ぎ目を踏んで走行しても安定感はバツグンだった。
ただひとつ残念なのが、シート表面の材質のせいか、ブレーキをかける度にお尻が前に滑ってしまうことが気になった。
パワフルかつ伸びのある加速を魅せZ1は、その高い動力性能から余裕のある走りを実現してくれるはずだ。また、ヘッドライトは明るいH4ハロゲンバルブで、テールは面積の大きなLEDになっているので、前方の安全性と後方からの非視認性を確保していることも安心して走れる要素になっている。ライダーが余裕や安心感をもって走れることができれば、いつも以上に周囲を思いやることもできるだろう。
そんな、ただ速いだけでなく、優れた動力性能を安全な走りにつなげようとする設計思想を感じることができたのが印象的だった。しっかり走れて便利に使えるスクーターを探しているならば、候補に加えてみてはいかがだろうか。
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