掲載日:2011年11月21日 電動バイク生活
Text & Photo / GooBike
これまで原付枠のEVの試乗レポートをお届けしてきましたが、今回はその枠を超えてなんと250ccに相当するビッグスクータークラスのEVへの試乗を敢行。その名もベクトリックス。噂には聞いていましたが、想像以上にかなり良くできたEVでしたよ。
国産ビクスクと同等以上の乗り味今回は初めて250cc枠の電動バイクが登場! その名はベクトリックス。これはアメリカ製の電動バイクで、日本では愛知県のホワイトハウスが販売を手がけている車両です。噂では「かなり出来がイイ」とは聞いていましたが、実際はど~なの!? ってことで早速試乗を行いました。
キーをオンにしてスタンドを払った状態で、リアブレーキ→フロントブレーキの順でレバーを握ると車体はスタート可能な状態に。早速走り出してみると、まず気が付いたのが柔らかなモーターの感触。これまで乗った電動バイクでは、特にスロットル開け始めで少しゴリゴリとした感触が右手や身体に感じることができたのですが、それがまったくありません。開度に関係なく、快適なフィーリングなのです。また、ブレーキやサスペンションには欧州製の一流ブランドを採用するため、操縦安定性を含めた乗り味は国産ビグスクと同等以上といえます。
しかし、一番関心したのは、回生ブレーキの出来です。回生ブレーキは、減速時のバックトルクでバッテリーを充電する機能ですが、ベクトリックスはその効きをスロットルで調整が可能なんです! 通常の全閉状態から少しだけ『戻し代』が確保されているスロットルグリップは、戻す量をライダーが自由自在に操作できるのです。例えると、エンジンブレーキの強弱を右手で操る、という感じでしょうか。慣れてしまえばせっかくのブレンボキャリパーもほとんど出番がないほど走りやすく、しかも面白い! 制御も緻密そのものだし、減速時のピッチングも小さく済むため、スポーティなコーナーリングも楽しめちゃいます。
最高速度はおよそ100km/hで、街中を走るには十分な性能。航続距離は、スロットルの開け具合に依存しますが、街中で普通に使うのなら、70km程度でしょうか。欲を言うともう少し走ってほしいところですが、今後バッテリーが進化すれば、航続距離100kmも夢ではありません。価格は108万円と電動バイクの中でも飛びぬけて高額ですが、現段階では世界最高レベルの性能とコストパフォーマンスを所有するモデルといえるでしょう。
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| フロント/リア共にボリューム感のあるデザインが特徴。エレクトリックの文字がなくとも、他のビッグスクーターとは一線を画すデザイン。フロントホイールは14インチ、リアは13インチを採用しています。
灯火類の配置はどこかスーパースポーツ車的でもあり、スポーティな印象を受けます。色のせいか大柄にも見えますね。テールランプにはメッキガーニッシュが採用され、高級感とアピール。リアエンドの高さは低く抑えられています。
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SPECIFICATION - ベクトリックスVX-1 ■種別 = 軽二輪 |
■モーター = DCブラシレス 価格(消費税込み) = 108万円(消費税込み) 販売元 = 株式会社ベクトリックスジャパン |
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