
カスタムからレストアまで、数々のCB-Fを手掛けてきたT.T.Rモータース、安田商会、バイクショップクラフトが手を組み、バーハンドルキットを開発した。これまでにもCB用のバーハンドルキットは存在したことはあったのだが現在は生産されておらず、これからのCBユーザーのためになることを考えた3社が協力し合い、設計し生産するに至ったという経緯とされている。
アルミの削り出しからアルマイト加工まで、一貫して国内の工場で手掛けられており、手に取ると仕上がりの美しさに思わず惚れ惚れしてしまう。デザイン面でのこだわりは、例えばフロントフォークを挟み込む部分のフィニッシュを、ホンダ・RC213Vのトップブリッジをオマージュする形状としていたり、機能面からみると、メーターの位置決めを容易にするため組み合わせるパーツに凹凸をつけたりと、これまで多くのCBを扱ってきた経験を活かしつつ、製品化していることが伝わってくる。
フロントフォークを挟み込む部分はRC213Vをオマージュした形状としている。作業性の向上とデザイン性を両立させることが実現できた。
これまであったバーハンドルキットでは、メーターの位置が決めにくかったことを払拭するために、メーターの位置決めを簡単にするためのステー形状が施されている。
「CBオーナーの中には、純正パーツを好む人も多く、その人たちにも納得してもらえるような、ホンダらしいデザインを意識して作りました」とT.T.Rモータースの林代表は話す。CBだけでなく純正部品が生産されなくなった旧車を長く楽しむには、それを対処できるようなプロショップの存在や付き合いというのも重要となってくるものであるし、ショップの立場としてもオーナーの要望にできるだけ応えたいという気持ちがある。その両者の想いが込められて作られたバーハンドルキットは、幅広いCBオーナーに受け入れられることだろう。
価格は3万7800円(税別)。販売開始は2021年3月16日を予定している。まずは39φ用(適合車種CB750FC、CB900FC、CB1100F、CBX1000C、CB1100RC、RD)から生産。反響を見てゆくゆくは35φ用の生産も考えているそうだ。
T.T.Rモータースのデモ車両に装着したところ。低めのバーハンドルにバッチリ似合っている。ストリートユーザーにもサーキットユーザーからも反響がありそうだ。
ハンドルブロック(ライザー)が手前にセットバックする形状のため、様々な形状のハンドルバーに対応する。
フロントフォークを深めに突き出ししていても干渉しない。このような細かいディテールの設定は、数多くのCBを手掛けてきた経験がなせる業だ。
RC213Vを意識してデザインされたフロントフォークを挟む留め具部分。オーナーの所有欲を満たしてくれるポイントとなっている。
要望があればハンドルブロック(ライザー)部分の単体販売や、セパハンユーザーのためのハンドルブロック固定穴の無いメインプレートの製造販売も考えている。
T.T.Rモータース 公式YouTubeチャンネルにて、動画公開中!。