掲載日:2024年01月24日 プロが造るカスタム
取材協力/WIRUSWIN
取材・写真・文/ガスグラフィックス
なんとなく野暮ったいから、長いスクリーンはカットして、タンデムバックレストを外してみる。その次は、市販されているボルトオンパーツを使って、マフラーやハンドルを交換する。そして今度は、サスペンションを換えて、ノーマルよりもちょっとだけ低くする。カスタムというのは本来、ちょっとしたポイントを自分好みに仕上げて、カッコよくなった愛車を見てはニンマリしながら自己満足の世界に浸る、という純粋さから始まるものだと思う。そんなライトカスタムの楽しさを、今回は提案したい。
このスズキ・ジェンマは、パーツメーカーのウイルズウィンが2008年に製作した車両だ。同社は、マフラーやサスペンション、ハンドルやミラーなどの汎用パーツをリーズナブルに提供するメーカーとして、当時からライトカスタムユーザーに支持されてきた。そして現在も、スクーターに関しては原付からTMAXまで、新しめの車両のパーツもしっかりと開発販売を続けている老舗である。そのため、新しくスクーターの世界に足を踏み入れたユーザーが、最初にお世話になることが多いメーカーとも言える。
このジェンマで交換されている部位は、マフラー、ミラー、サスペンション、サイドスタンド、タンデムバー、フェンダーレスキットのみ。カスタムのファーストステップとしては、これだけ変更できれば充分満足できる内容と言える。しかも、これら全パーツの合計金額が10万9450円(現在の価格/税込)というのだから驚きだ。専門店で取り付けをお願いすれば、ここに工賃が追加されるのは当然だが、それでもライトカスタムとしては合格点のカスタム内容が、この価格で楽しめるということは注目に値する。
誰もがマネできないハードカスタムの存在価値とは対極に位置するライトカスタム。それでも、ノーマルから変わったことで得られる満足感というものは、カスタム内容の程度には一切関係無いのだ。
この車両に装着されたマフラーは2本出しのスタイリッシュツインシリーズ。サイレンサーエンドは3種類用意されており、こちらはサイレンサーとエンド部がほぼ同径のスラッシュカットデザインが特徴のポッパータイプ。なお1本出しだけで18種類も用意されているので、気になる方はホームページにて確認を。
タンデムライダーの乗り心地とホールド性を高めたバックレスト付きタンデムバー。バーのエンド部が丸みを帯びたこのブライアントタイプとエレガントタイプが存在。また、バーの太さもこの32φとさらに太い38φが用意されていたり、バックホールド部分もリアボックス付きなどもラインナップ。
ウイルズウィンの隠れた逸品、ソリッドショートスタンド。ローダウン車両にぴったりの長さなのはもちろんだが、高級感溢れる質感も人気の理由。なお、こちらもエンド部がブライアントとエレガントの2種類あり。
ジェンマ専用のフェンダーレスキット。ノーマルはバックレスト部に装着されているため、それを取り外してしまうとナンバー装着に難儀する。そんな時のための必需品で、後部から認識しやすい角度設定も、正統派パーツメーカーならではの造りだ。
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