掲載日:2022年06月29日 プロが造るカスタム
取材協力/LOTAUS
取材・写真・文/ガスグラフィックス
今や数少ないスクーター専門店のひとつとなったバイクショップロータス。同店が有名になったきっかけの1台と言えば、大胆なスカルとファイヤパターンが描かれた4D9マジェスティを思い出す人も多いだろう。しかし、マジェスティCがベースの代表作はこちらになる。そしてこの当時、LSシリーズと銘打ってロータスオリジナルのエアロも発表。上品なラグジュアリー感に、存在感を際立たせるボリューム感をミックスしたデザインが注目を集めたのだ。
エンジンスワップによる後輪4輪化はハードカスタムの究極系であったこの時代。この車両のように加工はしないフルエアロにほどよい長さのロングホイールベース、そしてエアサスペンションによる着地スタイルこそが主流だった。そのため、個性を表現するためのエアロ選びが重要だったこともあり、様々なデザインのエアロが各社から販売された。そんな時代背景もあり、後発になればなるほど他社との違いを見せ付けるためのデザイン考は、苦慮することもあっただろう。そういうプレッシャーもはねのけて生まれたLSシリーズには、ビッグスクーター栄光の時代を引き受けた伝道師のような趣きを感じるのだ。
フロント前面はエッジ感をあえて出さない柔らかいラインが印象的。過激なロースタイルが生まれる前の世代だが、今見るとこのスクリーン風デザインは懐かしさと共に、新鮮に見える。ヘッドライトとウインカーは純正のまま使用できるので、ライトカスタムユーザーにもお勧めできる。サイドエアロも前に張り出しつつ幅出しが強調されたボリューム感が特徴。
リアスポイラーはタンデムシート後部から一体感が出るようにしつつも、後端まで程よく延長することで存在感も獲得。このバランス感がLSリアスポイラーの魅力なのだ。
純正シートベースを使いながらも、大柄なダイヤモンドステッチと高級感溢れるボタンを採用。さらにシート最前部と横後部にはオーストリッチを使用することで、シート表面での表情を差別化した。ライトカスタムユーザーでもマネしやすいポイントが溢れている。
メッキで統一されたハンドルまわり。この時代はデイトナなどから品質の高いメッキパーツが豊富に揃っていたため、こういった仕様も手軽に完成させることができた。ハンドルポストセンターや右のステップボードに別体メーターが追加されていることに注目。
サスペンションは定番のDC-AIR。プロレーシングチームであるaprが手掛けたスリーワン(THREE ONE)ブランドの商品だけに、最高品質がウリだった。
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