掲載日:2020年05月27日 プロが造るカスタム
取材協力/トップモスト
取材・写真・文/ガスグラフィックス
ビッグスクーターカスタムにおいて、フロントフェイス換装は多くの人が憧れるハードカスタムの技の一つである。今回登場したヤマハ・マジェスティCも、その人気技を投入して独特のフロントビューを獲得することに成功した。この車両に使用されたフロントフェイスは、ドゥカティパニガーレ用。シャープなノーズとイタリアンデザインらしいエッジを効かせたフォルムは、このマジェCにスポーティなイメージを与えることに成功した。
足回りに目を移すと、ホイールにはSSRマークIを前後に装着。リアはフレーム加工によりホイールを1本分延長させ、さらにフルフラットFRPシートとロースポイラーでまとめた究極のロー&ロングスタイルを実現した。
各ワンオフ加工などは、ハードカスタムテクニックとしては、ひとつひとつが定番化しているものばかり。しかし、それらを単純に組み合わせて装着していくのではなく、1台の車両としてバランスを取りながら、美しくまとめていく。この車両を製作したトップモストは、ブーム創世記から第一線を歩み続ける老舗化ステムショップだ。その長年の経験値が、こうした車両作りに活かされているのは言うまでもない。
現行スーパースポーツのフロント周りは、かなり小振りに作られている。そのため、マジェスティCに限らずビッグスクーターに流用するためには、両者のサイズ感を違和感なくフィットさせるセンスも求められるのだ。実際この車両でも、ドゥカティらしさを失わないように、左右を拡張して車両に装着している。
フロントホイールにも、クルマ用のSSRマークIを装着。ローライダー用のワイヤーホイールを選ぶユーザーは多いが、国産老舗ホイールメーカーの定番品を選ぶのは、意外と珍しい。キャリパー、アクスルシャフト部のカラーはボディ同色がポイント。
マジェスティC用のエンジンのままクルマ用ホイールを装着するため、この車両では過去にaprより発売されていたビッグフットキットを採用。しかし、それをそのまま使うのではなく、右側スイングアームは、ビッグフットキットではなく、マジェC純正用を加工流用した。
右側リアアンダー部分にちらりとのぞく3連ショートサイレンサー。上部から見ると、そのエンド部分はほんのわずかにボディからはみ出るように装着されているのがわかる。カスタムだからと言って激しく主張するのではなく、こうしたさりげない部分にセンスが求められる。
メーター周りはノーマルをそのまま使用。ハンドル左右にスピーカーを装備。ハンドルは人気の絞りタイプで、左右スイッチ部分をワンオフにて小型化。純正のスイッチボックスが無くなるだけで、ハンドル周りがどれだけシンプルになるのかが実感できる。
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