

掲載日:2014年08月11日 試乗インプレ・レビュー
取材・文・写真/田宮 徹
エンジンは以前の空冷仕様から、ティグラ150と共通化された新世代の水冷タイプに。冷却水の供給効率を高めたこの「ヴォルテックス・クーリングエンジン」は、優れた耐久性と燃費性能を誇り、パワー&トルクもハイレベルだ。
フロントブレーキは、ウェーブ型シングルディスクに対向4ポットキャリパーを組み合わせることで、強烈なストッピングパワーを生みだす。フロントホイールは13インチ径で、台湾マクシス製の120/60-13サイズタイヤを履いている。
フロントがウェーブ形状なのに対し、リアはオーソドックスな円形のブレーキディスクを採用。キャリパーは対向2ポットで、スポーティな走りにも対応する制動力を発揮する。後輪も13インチ径で、タイヤは130/60-13サイズだ。
車体中央部に縦置きされた、「6バーリンケージ・セントラリズド・リアサスペンション」の採用も、G-MAXシリーズの特徴。高剛性ダブルクレードルフレームと組み合わされる。150は、このリアサスがメッシュガードで隠されている。
中央部に燃料タンクを備えていることから、フロアボードはライダーが足を置ける部分の幅が狭い。13インチ径フロントタイヤとエンジンクーラントを冷やすラジエターを採用することから、車体前方に足を投げ出せるスペースはない。
タンデムステップは折りたたみ式。ワンプッシュオープン機構を採用していて、使用時はつま先などで押すだけで開く。フロアボード側にも、足を置けるようなスペースが設けられていて、タンデムライダーのライポジ自由度も高い。
シート下トランクには、一般的なサイズのフルフェイスまたはジェット型ヘルメットを、ひとつ収納可能。さらに、レインウエアなどを入れておける余裕がある。また、DC12V電源ソケットを備えていて、携帯電話の充電などに使える。
盗難抑止シャッター付きのメインキーシリンダーは、キーがオフの位置にあるときに、押しながら時計回転させるとフロアトンネル部の燃料給油口が開き、同じく押しながら反時計回転させるとシート下トランクが解錠できる。
メインキーシリンダーにある盗難抑止シャッターは、作動させるときは左側にあるスライドスイッチを押し込む。一方で解除するときは、キーヘッド部に隠された板状のディンプルキーをスライドして出し、これをシリンダー下部に差し込む。
ヘッドライトは、ハイ/ローともに中央の1灯が点灯するマルチリフレクター式。その左右に、ポジションランプを備えている。ウインカーは、前後ともにクリアレンズを使用。シャープなスタイリングイメージの実現に、大きく貢献している。
このクラスとしては珍しく、エンジンキルスイッチを装備。一般的な仕様とは逆で、上側にした状態でエンジンが始動でき、下側にすることでエンジンが停止する。ヘッドライトスイッチは残るが、日本仕様のヘッドライトは常時点灯式だ。
メーターは、レッドゾーンが1万回転に設定された指針式回転計と、多機能表示式液晶パネルの組み合わせ。液晶部には、速度や時刻、バーグラフ式の水温計や燃料計を常時表示。オドや瞬間燃費、標高なども切り替え表示できる。
価格(消費税8%込み) = 39万8,520円
※表示価格は2014年8月現在
新世代の水冷エンジンを搭載して、日本では14年春に導入開始となった2代目G-MAX150。ハイパワーを誇るパワーユニットと高剛性な車体を組み合わせた、高速道路も走れるスポーティスクーターだ。
■エンジン型式 = 水冷4ストローク単気筒
■総排気量 = 150.1cc
■ボア×ストローク =
■最高出力 = 12kw(16PS)/8,500rpm
■最大トルク = 14N・m(1.43kgf-m)/7,000rpm
■燃料供給 = フューエルインジェクション
■トランスミッション = Vベルト無段変速式
■サイズ = 全長1,885×全幅730×全高1,170mm
■車両重量 = 145kg(乾燥)
■燃料タンク容量 = 7.0リットル
■Fタイヤサイズ = 120/60-13
■Rタイヤサイズ = 130/60-13
■ブレーキ形式(F/R) = 油圧式ディスク/油圧式ディスク
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