

掲載日:2008年04月15日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
TMAXはいわゆるスクーターとは違う存在だ。スポーツバイクとしての要素が色濃く出たボディデザインは、日常性ばかりを重視したモデルとは違う美しさを持っている。グラマラスなスタイルを強調するブーメラン形のサイドパネルや、リム部を切削加工した5本スポークタイプのホイールは、TMAXのスポーティな雰囲気を盛り上げている。また、実際のスペック上でもシート高や最低地上高などもビッグスクーターではなく、スポーツバイクに近くなっており、スポーツ性能を重視していることがうかがわれる設定だ。実際にまたがってみると分かるのだが、TMAXのライディングポジションは「走る」ための体勢をとっても違和感の無いように設定されている。ベゼル付きの2眼メーターや、ディンプルタイプレザーを採用したグリップの良いシート、ナチュラルな位置をキープしやすいハンドルなど、思わずやる気を出したくなってしまうほどだ。
また、スポーティな要素を持ちながら日常での使いやすさも重視しているのがTMAXならではの美点。シート下のスペースは、フルフェイスヘルメットと一人分の荷物なら十分に収納できる余裕を持っており、フロント側には便利なグローブボックスを備えている。小さいことかもしれないが、シート下スペースにはライトがついており、夜間の使用にも不都合が無い。タンデム用途においての気配りも十分で、標準装備のタンデムグリップは適度な太さとなっており、二人で出かける際も安心してライディングを楽しめるだろう。スポーツだけでもなく、かといって日常だけではない。相反する二つの要素が上手く融合している事こそが、TMAXの大きな特徴だ。
2眼タイプのメーターがコクピットにスポーティな雰囲気を演出。ホワイトのパネルを採用しており視認性は夜間も良好。液晶ディスプレイにはトリップと燃料系が表示される。
XLサイズのフルフェイスヘルメットと一人分の荷物ならシート下スペースで十分。また、収納スペース内にはランプが付いているのも便利だ。
2005年度のマイナーチェンジから採用された267mmのダブルディスクブレーキはスポーツバイクにふさわしい制動力。また、コントロール性も良好だ。
500ccのパワーを有効に使うタンデムライドも、握りやすいグリップで快適。デザイン的にも過度に装飾的でなく、スポーティなイメージを崩さない仕上がり。
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