掲載日:2007年06月14日 試乗インプレ・レビュー
新設計エンジンは、フューエルインジェクションと組み合わされた水冷SOHC4バルブ単気筒。1軸1次バランサーを内蔵し、振動を低減。スーパースポーツなどにも採用されている鍛造ピストンが使われていることも見逃せない。バックボーン鋼管フレームは、ヘッドパイプとピボット部の剛性を高め、その間を直線で結ぶレイアウト。
シート下収納スペースは約60リットルが確保され、前後セパレート式のいわゆる「観音開き」となり、荷物の出し入れも飛躍的にしやすくなっている。先代まで2本だったリヤショックはモノショック化。マスの集中化、優れた収納性の実現など、多くのメリットを生み出す。また、これまでのビッグスクーターでは当たり前だった、防振リンクを介してエンジンユニットを懸架する方法ではなく、エンジンをフレーム側にダイレクトマウントしていることも大きな特徴だ。
「シームレス&ローシェイプ」のキーワードで、流れるようなボディシルエットは品格がありオシャレなだけでなく優れた空力特性に寄与する。斬新なフロントマスクをつくり出している2灯式プロジェクターランプは、このクラスでは初めて。注目はYCC-AT(ヤマハ電子制御オートマチック・トランスミッション)。スムーズさと燃費を考慮した「ドライブモード」、低中速重視の「アシスト1モード」、アシスト1の変速特性にプラスしてオートシフトアップの機能をプラスした「アシスト2モード」といった3つの走行モードが選べ、積極的にバイクを操りたい時にありがたいシステムが備わった。