

掲載日:2015年03月31日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/佐川 健太郎 写真・動画/山家 健一 衣装協力/HYOD
空冷4ストOHV4バルブ48度Vツイン1854ccエンジンは、油冷システムや脈動効果による吸気効率の向上を図るFIシステムを採用。空冷を強調するシリンダーフィンは切削加工が施され、OHVならではのプッシュロッドカバーにはメッキパーツを多用するなど高いクオリティが特徴だ。
右サイドには曲線美が美しい2-1-2マフラーを採用し、パルス感ある「サウンド」の輪郭を表現。集合部分に排気デバイスEXUPを配置し優れた低中速域でのトルク特性を実現している。
フロントには正立フォークと4ポットキャリパーを備えるダブルディスクを装備。キャスター角は33.2度と一般的だが、これに6度のヨーク角をプラスすることで102mmのトレール量を確保しながらフォークをステアリング軸に近づけてステアリングの慣性モーメントを低減。
アルミ製ダブルクレードルフレーム&スイングアームは、アルミ材の肉厚をコントロールする独自のアルミ鋳造技術により強度・剛性バランスを最適化。2次駆動にはカーボンファイバー繊維入りのベルトドライブを採用する。
溶接跡が見えない16リットル容量フランジレスタンクを採用。右前部の給油口はメインキーで開閉できるタイプだ。メーターまわりやハンドルポスト周辺のパーツにも凝った意匠とメッキ加工が施されている。
座面に窪みをつけた独特のデザインが目を惹くダブルシートは2015年モデルからレッドステッチが採用された。シート高は685mmと低めで前部が絞り込まれているため、足着きは極めて良い。
プリロード調整機構付きのリヤショックは、横向きにユニットを配置することでマスの集中化を図るとともに、リヤまわりのすっきりとした外観にも貢献。写真は車体の下側から覗き込んだ図。
油圧クラッチのマスターシリンダーはブレーキ側と同様、アルミバフ掛けの凝ったデザインが特徴的だ。「アシスト&スリッパークラッチ」機構の採用によりクラッチレバーの操作荷重が約20%低減し、市街地走行での疲労低減や急激なエンジンブレーキ発生を抑えるなど快適性が向上した。
フリンジが付いた小ぶりなヘッドライトにもカスタムマインドが宿る。2015モデルからウインカーがLEDタイプとなり、形状も薄型コンパクトになった。
ダックテイルタイプのリヤフェンダーは実はスチール製。フロントフェンダーももちろんスチール製だ。樹脂パーツではできない複雑な曲線やエッジの効いたディテールを表現している。
スターシリーズを表すエンブレムが刻印されたステップバー。注意して見ないと気付かない細かいパーツの隅々にもヤマハらしいデザインが施されている。
大型のアナログ式スピードメーターをタンク上に配置。センター部分には距離と時計をデジタル表示する他、各種インジケーターを集約。右下に見える小さな針は燃料計。タコメーターは無い。
価格(消費税込み) =
181万2,240円(赤)/173万8,800円(黒)
※表示価格は2015年3月現在
1,900ccの空冷Vツインエンジンを搭載、カスタムテイスト満載の優雅なスタイルをまとったヤマハの海外向けクルーザー「スターシリーズ」のフラッグシップモデル。
■エンジン型式 = 空冷4ストローク OHV4バルブV型2気筒
■総排気量 = 1,854cc
■ボア×ストローク = 100×118mm
■最高出力 = NA
■最大トルク = 167.2N・m(17.0kg・f)/2,500rpm
■トランスミッション = 5速
■サイズ = 全長2,570×全幅925×全高1,165mm
■車両重量 = 331kg
■シート高 = 695mm
■ホイールベース = 1,800mm
■タンク容量 = 16リットル
■Fタイヤサイズ = 120/70-21
■Rタイヤサイズ = 210/40-18
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