掲載日:2026年05月25日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち


80年代後半からオフロードバイクの人気は高まり、その用途もロングツーリングや林道トレッキング、エンデューロレースなど多岐に渡るようになった。
目的やフィールドに合わせてモデルも多様化、そんな中、ヤマハから「ピュア・オープン・エンデューロ」のコンセプトで開発したモデル、TT250Rが登場した。
「オープン・エンデューロ」とは、一般道や林道、砂浜などあらゆる地形を数日間かけて走るレースのこと。世界的な「ISDE(国際6日間エンデューロ)」や、北海道を舞台とする「日高2デイズエンデューロ」などがその代表格。
新らたに開発された軽量・コンパクトな空冷4ストDOHC単気筒エンジン、レスポンスに優れたVMキャブレターを採用。さらにレースでの利便性を考慮し、セルフスターターを標準装備していた。
車体もエンデューロに求められる強度・剛性を備えた新設計のセミダブルクレードルフレームを採用。足まわりにはクラス最大級のφ43mm正立フロントフォーク、サブタンク付きのリアサスペンションを装備していた。メーター類も視認性の高い液晶デジタル、2モード記憶できるツイントリップメーターを採用するなど、まさに競技を見据えた本格派モデルだった。
1994年には、シート高を20mm下げ、16リットルの大容量タンクやガード付き大型ライトを備えた派生モデル「レイド(Raid)」が登場。両モデルは1999年までラインナップされ、ヤマハのオフロードの一時代を築く名車となった。
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