掲載日:2012年02月08日 ツーリング情報局 › 東北エリア
投稿者/加藤芳彦さん | 取材日/2011年 秋
城下町に宿場町、
温泉街の上山市をめぐる
山形市の南側に隣接する上山 (かみのやま) 市。江戸時代には、城下町や宿場町として栄え、今でも温泉地として多くの観光客で賑わう全国でも珍しい街で、深まりつつある秋の1日を過ごしてきました。
まず向かったのは、上山市の中心部から東へ 10 キロほど走った山あいにある”楢下宿 (ならげじゅく) ”。羽州街道の宿場町として栄えたここには、江戸時代の街並がそのまま保存されており、「歴史国道」や「歴史の道100選」などに選定されています。そこにある「こんにゃく番所」は、こんにゃくだけを使った懐石料理のほか、こんにゃくを使ったスイーツを楽しめるカフェを併設。平日でも多くの観光客が立ち寄ります。
そこから町よりの集落にある『原口そば』は、昔ながらの民家をそのまま店舗にした有名店。メニューはもりそばと、そばがきだけ。老舗のこだわりが伺えます。
市のランドマークとなっている「上山城」は、かつては羽州の名城と称されましたが、明治に廃城となり取り壊されたあと、30 年ほど前に歴史博物館として建て直されたもの。鎧や刀剣のほか、土器や埴輪といった出土品なども展示されています。また、近くの『蟹仙洞博物館』には国重要文化財の中国漆工芸品や刀剣が収蔵されています。郊外には当地出身の歌人・斎藤茂吉の記念館があるなど、観光地としての見応えは十分。アカデミー賞映画『おくりびと』のロケ地としても注目を集めました。
開湯 550 余年といわれる温泉は市内の数ヶ所に分散し、それぞれに温泉旅館や共同浴場、最近では足湯スポットなども含めて「かみのやま温泉郷」を形づくっています。「下大湯公衆浴場」は、平日の昼間でも地元の住人のほかに観光客が混ざって、地域の人情に触れられる交流の場になっています。
これからウィンターシーズンを迎え、上山市は蔵王スキー場のベース基地としても賑わいます。 |
| 宿場町の名残として保存されている脇本陣庄内屋の内部。 上山市のシンボルとも言える上山城。 上山城内の足湯。市内には5ヶ所の足湯があり、カフェ併設のスポットもある。 |
山形市役所 → 丹野こんにゃく → 上山城 → 上山温泉下大湯
スポット紹介
上山城
所在地/山形県上山市元城内3-7
Tel/023-673-3660
開館時間/9:00~16:45
定休日/ホームページで要確認
入場料/[大人] 400円 [学生] 350円 [小人] 50円
下大湯共同浴場
所在地/山形県上山市十日町9-30
Tel/023-672-0839
入湯時間/6:30~22:00
入浴料/150円
定休日/無休
楢下宿 丹野こんにゃく
所在地/山形県上山市楢下1233-2
Tel/023-674-2351
営業時間/11:00~17:00
定休日/火曜
山形市在住のBMW R1100Rオーナー。悠久の大河「最上川」をはじめ、「出羽三山」や「蔵王連峰」などの山々と、四季の彩り豊かな大自然に抱かれた山形。アートや建築、歴史や文化、温泉や蕎麦処などをめぐりながら、土地が持つパワーを伝えたい。
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