掲載日:2009年09月30日 ツーリング情報局 › 東北エリア
このレポートは BMW BIKES Vol.47 (2009年6月16日発売)掲載の『BBC Report』を再編集したものです。
最上川の源流から
置賜さくら回廊めぐりで、春満喫!
雪に閉ざされたオフシーズンが終わり、みちのく山形にもようやく春が訪れました。今回は、そんな季節の変わり目に、早春からゴールデンウィークにかけて県南・置賜地方を駆け抜けた時のレポートをお届けします。
福島県の猪苗代・磐梯方面から県境を越えて米沢市へアプローチする「西吾妻スカイバレー」は、冬季閉鎖から4月下旬に開通。1500m級の峠道をうねりながら、山形県の象徴になっている「母なる大河=最上川」の源流の地を駆け下ります。この吾妻山を源流として県内の各地域をめぐり、庄内地方の酒田で日本海に注ぐ最上川は、単一都府県だけを流域とする河川では日本一の長さを誇ります。
吾妻の麓・米沢市南部の南原地区は、山形の隠れたそば街道。今回訪れた「もみじ庵」では、無農薬の自家栽培の玄そばを吾妻の伏流水で練った、そば粉100%のコシの強い細麺をいただきました。家族への土産に注文した「そば団子」が練り上がるまで、食後のサービスで裏メニュー(?)の「そばコーヒー」をごちそうになりました。
米沢市内の桜の名所、上杉神社のお堀に立ち寄った後、最上川の流れに沿って長井市に向かいます。伊佐沢地区にある「久保桜」は、置賜さくら回廊の銘木のひとつで、樹齢1200年ともいわれる天然記念物のエドヒガン。花見シーズンの休日ともなると、県外ナンバー車が大挙して押し寄せます。
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| 道沿いにはまだ雪が残る。 西吾妻スカイバレーから遠くに檜原湖を望む。 |
そんな喧噪を逃れて、「長井あやめ温泉・桜湯」へ。地域の転作機械利用組合が運営しているとのことで、街からちょっと離れていることもあり入浴客も少なく、のんびりゆったりとお湯に浸かることができました。
さらに最上川沿いを下り、道の駅「白鷹ヤナ公園」へ。ここは国内最大級のヤナ場で、「あゆ茶屋」では年間を通して鮎づくし料理を楽しむことができます。4月上旬からゴールデンウィークのヤナ開き祭りにかけて、最上川上空に200匹あまりの鯉のぼりが泳ぐ姿は、春のエネルギーがみなぎりとても壮観です。
「桜湯」 |
| 鄙びた雰囲気の桜湯は、ナトリウム-流酸塩・塩化物温泉の源泉かけ流し。営業時間は9:00~20:00で火曜定休。入浴料は300円。 |
「もみじ庵」の店構えはまったくの民家。 |
| 親戚の家の茶の間のような、あったかい雰囲気のお店が山形には多いのです。 |
そばを挽いてから焙煎した粉にコーヒーを少量ブレンドしたというこのコーヒー、まことに美味でした。 |
| 最上川に造成された国内でも最大級のヤナ場。その上空には200匹あまりの鯉のぼりが泳ぐ。ヤナ漁が解禁となる8~10月には実際に漁を体験することができる。 |
鮎の塩焼き450円。 |
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スポット紹介
山形市在住のBMW R1100Rオーナー。悠久の大河「最上川」をはじめ、「出羽三山」や「蔵王連峰」などの山々と、四季の彩り豊かな大自然に抱かれた山形。アートや建築、歴史や文化、温泉や蕎麦処などをめぐりながら、土地が持つパワーを伝えたい。
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