初秋の八幡平

掲載日:2007年11月05日 ツーリング情報局東北エリア    

初秋の北東北をツーリング
ダム湖百選の玉川ダムへ

こちらでは「夏が終わるとあっと言う間に冬が来た!」と言う寂しさが襲ってきます。この記事が掲載される前には既にこちらは雪のシーズン到来! 同時に愛車も長い冬眠シーズンに突入してしまいました(泣)。いきなりレポーター失格的な?前置きとなりましたが、気を取り直しまして…今回は初秋に紅葉狩りを堪能したルートをご紹介させて頂きます。岩手県で最も有名な紅葉ルートを堪能出来る絶景スポットと言えば何と言っても「八幡平」でしょう! ここはドライブ&ツーリングコースとしてはもちろんのこと、温泉郷にも近いことから、スポットの名前だけでも聞いた事がある方も沢山いらっしゃるかと思います。一方、地元の方はじめ…「ベタなルートやねん」と思ったら方がいたらスミマセン^^;。でも、何度来ても絶対飽きの来ない名所と自信を持って豪語させて頂きます。

イメージ10月半ば、こちらはちょうど紅葉見頃の時期。聞けば今年は紅葉時期が一週間程遅れているとのこと! この日は快晴のツーリング日和でした。MAX紅葉時期とお天気と休日が重なるなんて、何て幸せ☆ 神様、ありがとう…。まずは国道46号をひた走り、お隣の秋田県へ突入します。途中の峠道は日中にも関わらず気温8℃(驚)。その後田沢湖へ到達する国道341号線までのルートは、第2回目のルートで登場していますので割愛させて頂きます。そして田沢湖へは向かわず、このまま真っ直ぐ国道341号線を走りましょう。周辺はまだ紅葉前でしたが、信号も全くなく程よいカーブが楽しめるルートなので、(寒くなければ)この時点で既に絶叫したくなる爽快さです。一方、ダムへ近いせいでしょうか? 途中数箇所に及ぶトンネルは灯りも少なくとっても暗いんです。その上晴れた日でも路面が湿っている時の方が多いので、ちょっぴり恐怖。。。トンネル前では減速して慎重に走りましょう。

夏場ならトンネルは臭さ・寒さ・暗さで不快に感じるのですが、寒い時期は冷たい風の抵抗を受けなくて済むせいでしょう、トンネルに入ったとたんやんわりと暖かく感じるので思わずホッとします。寒さと格闘しながら走るこの時期にとっては何とも有難い限りです。しばらく進むと秋田県で唯一ダム湖百選に選ばれた「玉川ダム(宝仙湖)」へ到着します。澄み切ったエメラルドグリーンの湖は、寒さで萎えそうな体を穏やかに温もりで包み込んでくれました。ダムより遠くに見渡せる2つの山は「男神山&女神山」と呼ばれ、ダムのシンボル的な存在です。10月後半になると山も赤く染まり、より一層の絶景に包まれるそうです。またここの展望台には、誰でも鳴らす事が可能な「カリヨンの鐘」があります。元気な子供が勇ましく鐘を鳴らしていましたが、想像以上に大きな音でちょっとビックリしました。

秋に色づく快走路を駆け抜け
厳寒の八幡平へやってきました

イメージ湖を後にし、さらに国道341号線を進みますと、玉川沿いの「リバーサイドコース」がお出迎えしてくれます。この川沿いの登り坂を過ぎると「グリーンシャワーロード」と呼ばれる山の奥へと進出します。名所コースなだけに、コースにも色んな名前が付けられているのですね! その後鹿角市へ入ると、今度は下り坂の峠越えルートです。進むにつれ、徐々に紅葉で色付き始める景色に心弾みます。この辺りよりライダーさん&ドライバーさんとの合流も頻繁になってくるでしょう。道幅も狭くなり工事中の箇所やブラインドコースとも遭遇しますので、くれぐれもイラっとせずに余裕持って進んで下さいね。ここまではダムからトータル約30km程。走る分には申し分ないルート♪ 八幡平へ突入する準備運動コースといった感じです。

イメージ国道341号線を右折し、いよいよ岩手県と秋田県を結ぶ山岳横断道路である「八幡平アスピーテライン」へ進入します。アオモリトドマツの原生林に挟まれたダイナミックなワインディングに加え、途中では小沼や湿原を見ることができ、文句なしに「気持ちイィ!」の一言に尽きます。余計な邪念なんて全くなくなるくらいの気持ち良さを体感できるでしょう。私も、つい必要以上にメリハリの利いたアクセル操作してしまいました。さすが! 県外から多くライダーさんが訪れるだけの価値がありますね。全長約26kmのアスピーテラインは、ライダーさんだけでなくドライバーさんでごった返していました。強いて言いますと、大渋滞にて超ノロノロ走行だったことが残念だったかな…。そんな理由からか、事故も決して少なくないとは言えません。無理な追い越しはNGです!

イメージいよいよ頂上へ到達しました。感動の筈…がっ! とにもかくにも風が冷たかったのです。体感温度はマイナスの世界! ここは本当に10月か?と疑う寒さでした。思わず「寒い!寒い!!寒い!!!」と絶叫しまくってしまいました。ここまで寒いと、むしろ“痛い”といった方が正解でしょうか? 寒さに強いライダーさんでさえ寒いと喘いでいました。加えて頂上は途中の紅葉絶景ルートとは違い、まだ色付き始めの青々とした光景。この飄々とした光景は、まるで寒さで萎えるライダーさんを嘲笑うかの様…? 心の中で「八幡平さん、お願いですからライダーさんをもっと優しく出迎えて!!!」と呟いてしまいました(笑)。

ここまできたら「樹海ライン」を
県外からもライダーが集まる名所です

イメージこんな理由で…少しでも冷え切った体を暖めるべく、「八幡平山頂レストハウス」で昼食を取る事にしました。ここでの名物は、一日50食限定の「源八カレー」です。ところがこの日は観光客で大賑わいだったせいか、既に完売していました。悔しいので(笑)カレーにちなんで「カレーうどん」を頂くことに。ここのうどんは、秋田名物の稲庭うどんを使用。喉越し良い細い麺が特徴です。正直に言いますと、あまりの寒さで食べ始めの味覚はちょっと麻痺。。。でも食するにつれ、徐々に味覚も暖かさも取り戻し、美味しく頂くことができました。脂身タップリのお肉とチョイ辛なカレー味がこっくり風味に融合し、ベストマッチでした☆ 食事のお供に欠かせなかったのが、おかわり自由の温か~い緑茶。何杯飲んだことか…笑。

イメージお腹も心も温まった後は、早速恒例の!?周辺散策です。山やコースを一望できる感動もさることながら、私的にここのシンボルと言えば岩手県と秋田県を繋ぐ「県境」の看板だと思います。ダイナミックな景色を見渡しながら隣県と繋がっているという興奮が沸き起こってくるはず。下りのコースはこれまた有名な「八幡平樹海ライン」を選択しました。約15km程のコースですが、途中の沿道には岩手山を望める駐車エリアが5ヶ所点在しますので、停車がてら岩手山をバックに愛車とハイポーズ! なんて撮影も楽しむことが出来ます。ブナやカエデ等の広葉樹に彩られたコースは、樹海と言うだけあり、心身ともに癒されるでしょう。噴火跡や滝もありますので、短いコースの割にはとてもお腹がいっぱいになる内容です。

イメージそして「八幡平」を降りてからの帰路は、コンビニのはしごでした。缶コーヒーとおでんのご厄介になりつつ帰宅しました。この時期この地方は、コンビニの缶コーヒーが何よりも有難い友だったりします。余談ですが…寒さで皮下脂肪を蓄え易い体質orメタボリックを気にするならば、ブラックコーヒーに限りますね^^;。この日はたっぷり着込んだ県外ナンバーのライダーさんととても多くすれ違った日でもありました。今シーズン地元コースを走った中で県外ナンバーとすれ違った確立は一番多かったような気がします。きっと、東北最後の時期を堪能したくて遥々お越し下さっていた方々だったのでしょう。しかもこの日は、自分以外で(笑)初めて女性だけの大勢ライダー集団を見かけた日でもありました。北東北は女性ライダーさんが少ないと言われるだけに、これにはとても嬉しかったですね^^。この日、このルートを走った方は、この寒さには驚きを隠せなかったことと思います。そんな根性溢れるライダーさんに、心の中で拍手を送りながら走った日でした。皆様風邪引いていませんように…と心配しつつ。

私の今シーズンバイクライフはもう終わりましたが。この記事を読んで下さる皆様、一緒に走って下さった皆様、そして編集部様へ心より感謝しつつ冬眠します。雪が積もらないエリアの皆様、冬場は乗れない私の分まで素敵なバイクライフを謳歌して下さいね。魂だけはちゃっかり便乗させて下さい(笑)☆^^☆。次回はシーズン中に走ったけれど、レポートに掲載していないコースを綴らせて頂きたいと思います!

>> 今回のルートマップはこちらから

スポット紹介

八幡平市観光協会HP

URL/WEBサイトへ

玉川ダム管理所

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MK
プロフィール
MK

27歳、岩手県在住。中型バイクを経て2台目のバイクでハーレーを購入する。土地柄バイクで走ることができる季節が限られるため、時間があれば東北地方を駆け巡る日々。納車後4ヶ月で8,000kmを走った逞しい女性ライダー。

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