沖縄ツー1

掲載日:2008年01月28日 ツーリング情報局沖縄エリア    

レンタルバイクで行く
沖縄ツーリング

イメージこんにちは、編集部のターミーです。全国各地のツーリングスポットを紹介するこのコーナーで、沖縄のツーリングスポットを2回に分けて紹介します。突然、沖縄ツーリングを紹介することにしたのは、冬が近づき、少しずつ寒くなってきたから。「冬でも暖かいところで、のんびりツーリングできたらいいなぁ」と思い、プライベートで遊びに行ってきました。秋~春にかけての沖縄は、長袖1枚を羽織れば日中はまったく寒くありません。寒い時期のツーリング先としては絶好の場所ですが、県外から訪れる人は少ないようです。関西や東京からフェリーは出ていますが、往復運賃だと10万円近くかかり、船に長く乗っていなければならないので、自分のバイクで気軽にツーリングに行ける場所ではないでしょう。しかし! 沖縄でレンタルバイクをすれば話は違ってきます。5,000円も出せば250ccのバイクが24時間借りられ、ヘルメットも現地でレンタル可能。オフシーズンのこの時期に訪れれば宿代だって安く済ませることができるんです。持っていくのは数日分の着替えだけでOK。沖縄ツーリングは皆さんが思う以上に簡単にできます。寒い冬を少し忘れてみたい方、ぜひレンタルバイクで走る沖縄ツーリングを満喫してみてください。レンタルバイクを借りる場所や宿泊手配などは検索すればいくらでも出てきます。それでは、沖縄ツーリングの魅力をたっぷりと紹介しましょう!

イメージレンタルバイクを借りた場所は空港近くだったのでスタート地点は那覇空港としましょう。この日は最高気温30℃、最低気温は20℃ほど、Tシャツ1枚で快適に走ることができる気温です。真っ青な青空の下、気持ちよく走りはじめました。真冬でも最低気温は15℃前後のようです。これなら冬でも少しだけ厚着をしてやれば快適にツーリングが楽しめるでしょう。空港を出て最初に向かったのは瀬長島、空港のすぐ南に位置する小さな島です。ここに立ち寄ったのは那覇空港を離発着する飛行機が間近に見えるのと、島を一周する道のすぐそばから南国の澄んだ海が楽しめるから。瀬長島に入ってすぐのところに小洒落たカフェもあり、走りはじめて間もないですが休憩するのもいいでしょう。沖縄名物のブルーシールアイスもここで食べることができるので、アメリカ生まれのアイスクリームを堪能してみてください。ちなみに、ブルーシールアイスは全国の沖縄物産を扱うショップなどで食べることができ、東京都内にはブルーシールカフェもあります。沖縄の雰囲気を味わいたい人はブルーシールアイスの取扱店を探して食べに行ってみてください。アメリカ生まれのアイスらしく濃厚な味が楽しめますよ。

沖縄南部はパノラマだらけ
海沿いの景色を堪能する

イメージ瀬長島を後にし、しばらくは国道331号線を南に走ります。本州とは少し趣が違う町並みを楽しみながらのんびり走っていると「喜屋武(きゃん)岬」という看板が見えてきました。地図を見ると岬までに辿り着くのには農道を走らないといけないようですが、国道ばかりを走るのもつまらないので行ってみましょう。背の高いサトウキビ畑が生い茂る細い道を抜け、味のある手書きの標識を頼りに喜屋武岬へ走ります。道中の農道はほとんど交通量がありませんが、道が狭いので対向車には注意してください。そしてたどり着いた喜屋武岬ですが、なかなかの絶景が楽しめました。切り立った崖の向こう一面に広がる海とさんさんと輝く太陽は何時間でも眺めていられるでしょう。これほど綺麗な場所ですが、戦時中はここから多くの兵隊や民間人が身を投げて自殺した場所だとか。展望台の下はかなりの高さの崖になっており、ここから下をのぞくと足がすくんできました。今の喜屋武岬を見る限り、そんなことがあった場所だとはとても思えません。現在では海と山と青い空が美しい、沖縄らしい景色を楽しませてくれています。岬に立てられた慰霊碑だけが、戦時中に喜屋武岬で起こった悲しい出来事を物語ってくれます。また、喜屋武岬には「ひまわり」という移動式パーラーがあります。狭い駐車場しかない観光地なので、近くに自動販売機や他の飲食店はないのですが、これがなかなか面白いお店でした。店舗となっている車には色鮮やかなイラストが描かれ、お客さんが撮影した写真がたくさん飾られています。ここで沖縄らしい飲み物「シークァーサージュース」をいただきながら、店舗スタッフの人に話を聞いたのですが、喜屋武岬は他の観光地ほど訪れる人は多くないものの、面白いお客さんが多いとか。北海道から延々と自転車で旅をしている人、バックパックの旅の途中で訪れる人…たくさんの人がこのパーラーを訪れていました。スタッフの人に頼めば、喜屋武岬のいろんな写真を見せてくれると思いますよ。私も昼間の岬、夕焼けの岬…時間帯によって表情を変える喜屋武岬をたくさん見せてもらえました。

イメージ喜屋武岬を後にして国道331号に戻るのですが、しばらく農道を抜けて海沿いを走りましょう。ここで私が感動した景色は「平和想像の森公園」へと下る坂道です。道路をまたぐようにかかる石橋の高架から青い海が見え、思わず感嘆の声が出てしまいました。天気がいい日にここを走れば、きっと感動することでしょう。「平和想像の森公園」を越えてしばらくすると国道331号に戻り、そのまま道なりに走ります。沖縄本島の西側を海岸沿いに走る国道331号は、常に町中を通るので交通量はそれなりにあり、信号で停まることも多いでしょう。地元のバイク乗りはツーリングでここを走ることは少ないようですが、初めて沖縄を走る県外のライダーには、アジアンテイストが漂う沖縄の町並みも楽しめると思いますよ。

イメージ国道331号を西へしばらく進むと知念という地域に入り、「吉冨」という交差点に差し掛かります。そこを左折し、県道86号線に入ってください。県道86号に入って間もなく「ニライカナイ橋」を渡ります。国道331号から少しだけ寄り道すれば辿りつけるこの橋は是非立ち寄ってほしいスポットです。ここは円を描きながら山の方へ上っていくループ橋なのですが、この橋から眺めることができる周囲の景色は見応えがありました。山の上から海を見下ろしているような景色が橋から楽しめるのです。私はニライカナイ橋を渡ってすぐにUターンして国道331号に戻りましたが、上りよりも下りの方が素晴らしい景色が広がっていました。ほんの数分の寄り道だけで素晴らしい景色が楽しめるので、ニライカナイ橋はぜひ立ち寄ってください。

ちなみに、ニライカナイとは神様や死んだ人の魂が住む世界を指しています。この橋にニライカナイと名づけられているのは何か意味があるのでしょうか? ニライカナイ橋の近くには「斎場御嶽(せーふぁうたき)」という旧くから続く信仰の聖地があり、知念周辺は神様が住む神聖な地域なのかもしれません。斎場御嶽は琉球王国の時代に神女の即位儀式が行われるなど、神聖な場所で荘厳な雰囲気が漂っていました。私が訪れたときにも熱心にお参りする地元の人が何人もいて、現在も大切にされているようです。ここ以外にも沖縄の聖地には足を運びましたが、大仰な鳥居などはなく、自然にあまり手を加えられていないのがこちらの聖地の特徴なのでしょうか。神社やお寺など人の手によって造られた荘厳な建築物に圧倒されることはありますが、斎場御嶽のような自然が残る聖地にも言葉を失ってしまいました。

橋伝いに離島を巡り
名物タコライスを食す

イメージ知念を過ぎた後は国道331号を北へ向かいます。この辺りから次第に賑やかな街並になってきます。走っていてそれほど気持ちいい道ではありませんが、休憩や食事をしつつのんびりと北上してください。沖縄市に入れば右折し、宮城島や伊計島へ向かいましょう。本島から宮城島へは両サイドに海が広がる“海中道路”(海底トンネルではありません)と呼ばれる道で渡ります。海中道路から伊計島までは往復で1時間もかからないショートコースで、海を渡るストレートから島の中のワインディングまでバイクで走るにはもってこいの道でした。伊計島に渡ってすぐにはキャンプ場(有料)があるので、ここで一泊するのもいいかもしれません。伊計島までは那覇市からそれほど遠くないため、地元の人のドライブコースとしても人気が高いそうです。時間が限られたツーリングの場合は那覇市内からここまで走ってくるだけでも、南国気分を味わうことができるでしょう。宮城島からは伊計島以外にも浜比嘉島という島にも橋を通って渡ることができ、こちらも沖縄情緒たっぷりの島だそうです。私はこの島を訪れることはできませんでしたが、歴史ある霊場やビーチがあるのでこちらもじっくり見て回るのもいいかもしれません。

イメージ那覇空港から国道331号に沿ってじっくり回ってきて、この辺りで日が暮れてきました。この日のツーリングはこのくらいにして、夕飯を食べることにしましょう。海中道路の本島側の入り口には「キングタコス 与勝店」というお店があり、そこで沖縄名物のタコライスを頂きます。今では全国各地で食べられるタコライスですが、このキングタコス(の本店)が発祥だそうです。ご飯の上にタコスの具を載せ、お好みで辛いソースをかけて食べるシンプルな料理ですが、これが非常に美味い! タコライスだけでかなりのボリュームがありますが、タコスやハンバーガー、チキンバラバラ(たぶんフライドチキンです)など魅力的なメニューがたくさんありますから、複数人で訪れるなら何種類かのメニューを食べてみてください。私はタコライスとタコスだけでギブアップしちゃいました(笑)。

沖縄ツーリング1日目はひとまずここまで。この後は宿泊先だった名護市のホテルまで一気に走りましたが、町中を抜けるコースなので割愛します。次回は沖縄北部のツーリングスポットを紹介しますので、楽しみにしてください。

スポット紹介

ブルーシールアイスクリーム

URL/ブルーシールアイスクリーム

キングタコス 与勝店

住所/沖縄県うるま市与那城屋慶名405

電話/098-978-1733

営業/11:00~1:00

定休/無し

バージンハーレー編集部 ターミー
プロフィール
バージンハーレー編集部 ターミー

数々のバイクを乗り継ぎ現在はハーレー「スポーツスター」、BMW「R80」、YAMAHA「SR」を所有するただのバイク馬鹿。これまでシングルかツインにしか乗ったことがなく、やや偏食気味なのが気にかかるところ。

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